日能研についていけない。国語・算数・社会・理科の勉強法は

日能研についていけない。国語・算数・理科・社会の勉強法は

日能研に入塾したものの、中学受験塾ならではの難しさに打ちのめされて、どうすればよいのかわからない子供も少なくないでしょう。そんなときは勉強法の見直しが必要です。この記事では科目別の勉強法を紹介します。

そもそも日能研ってどんな塾?

そもそも日能研ってどんな塾?

日能研は、大手中学受験塾と呼ばれる四大中学受験塾の中のひとつです。大手中学受験塾とは、サピックス、早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研の四つ。難関校に特化して存在感を示しているのがサピックスなら、日能研は中堅校以下の受験で広く実績を出しています

日能研は、北海道・首都圏・愛知・岐阜・関西・中国・四国・九州・沖縄とさまざまな地域で、中高一貫校を目指す生徒を集めています。展開している地域が広いため、生徒数の多さは圧倒的です。

他の大手中学受験塾が五年生までに出題範囲を終えるのに対し、日能研はじっくりと夏休み前までかけて出題範囲を終えます。志望校対策に移るタイミングが遅くなるという意味では、難関校受験をする子供にとってはデメリットが大きいといえます。一方、中堅校以下を受験する子供にとっては、授業についていきやすいため、メリットのほうが大きいです。

実際、他の中学受験塾に入塾したものの、スピーディーさについていけず日能研に転塾するケースもよくあります。

日能研における国語の勉強法は?

日能研における国語の勉強法は?

日能研における国語の勉強法を見ていきましょう。

日能研で使う国語の教材は?

日能研で国語を勉強するにあたり、どの教材をどのように進めていけばよいのかわからない人もいるでしょう。

日能研で使うのは主に『本科教室』と『栄冠への道』です。『本科教室』は授業用のテキストで、『栄冠への道』は家庭学習用の問題集という位置づけになります。他にも『計算と漢字』や六年生には『日特問題集』もあります。

授業だけじゃない。日能研のテキストをどう活用する?

まずは授業や宿題で使った『本科教室』『栄冠への道』を見直し、出てきた言葉を確実に覚えるようにしましょう。漢字の読み方を間違えている子供も多いので、一度通しで音読させてみてください。

内容をきちんと把握できているかどうかも大切です。内容について要約を書く習慣をつけるとよいでしょう。要約をうまくできる子供は、文章のポイントをよく理解しています。逆に、要約が苦手な子供は文章の伝えたいメッセージをくみ取れていないことが多いです。

要約を書かせる際は、文章のルールが守れているかどうかもチェックしましょう。
敬体と常体が混在していないか、句読点の使い方が適切か、一文が冗長ではないかなどを見ます。細かく赤入れしてあげると、子供は少しずつ自分の至らない点を自覚し、改善しようとします。

要約はなかなか時間のかかる作業です。書く時間が取れない場合は、口頭でも構わないのでやってみるとよいでしょう。

指示語を正しく理解できているかも確認したいところです。「この指示語はなんのこと?」と質問してあげることをおすすめします。

漢字は「とめ」「はね」「はらい」までチェック

漢字の問題集はただ解けばよいというものではありません。「とめ」「はね」「はらい」がきちんとできているかチェックしてあげてください。実際、本人は書けているつもりなのに点数がとれていないことは多々あります。

筆圧が強くない子供だと、そもそも「とめ」「はね」「はらい」が判然としません。きっちり一画ずつ丁寧に書くよう根気強く指導していかなければならないでしょう。字は指導したからといってすぐ効果が出ることは稀なので、注意するほうが根負けしそうになりますが、諦めない姿勢が肝心です。塾とも連携して粘り強く臨みましょう。

忙しくなる前に読書習慣を

国語が飛び抜けて得意な子供はやはり読書量が多い傾向にあります。しかし、受験勉強の中で読書までこなしていくのは大変なことです。そのため、低学年のうちから本を読む機会を増やしてあげてください。リビングがポイントです。子供がすぐに手を伸ばせるところに、本人が興味を覚えそうな本を揃えておきましょう。

無理に頭がよくなる本を選ぶ必要は全くありません。とにかく、読書が面白いと思えるラインナップにしましょう。子供が好きなアニメや漫画のノベライズも入口としておすすめです。

日能研「国語」勉強方法のポイント
  • 文章の要約を書く習慣をつける
  • 漢字は一画ずつ丁寧に書く
  • 低学年のうちから読書習慣を付ける

日能研における算数の勉強法は?

日能研における算数の勉強法は?

日能研における算数の勉強法を見ていきましょう。

日能研で使う算数の教材は?

日能研で使う算数の教材は、主に『本科教室』と『栄冠への道』です。あとは『計算と漢字』で計算力を養います。

六年生になると『強化ツール』や『日特問題集』も配られるため、すべてをきちんとやり込もうとすると大変です。どれもこれも中途半端になり、かえって勉強についていけなくなってしまいます。

『栄冠への道』が使いづらければ、別の問題集と併用して

中学受験の算数は、足を引っ張られる子供が多い科目です。出題範囲が広い上に難易度が高く、学校の勉強とはまるで勝手が違います。そのため、限られた時間の中で成績を上げようと思うのなら、解き直す問題を厳選しなければなりません。

もともと自力で解けるレベルの問題を含めて、解き直しをする子供がいます。たしかに解ける問題を解くと、自信がつくのですがタイムロスもまた大きいです。解けない問題だけを抽出し、解けるまで何度でも解き直す必要があります。加えて、志望校によって「どの難易度まで解けるようにならなければならないか」は異なるので、その見極めも大切です。問題を抽出する作業は、なかなか子供だけの力ではうまくいかないので、保護者がサポートしてあげるとよいでしょう。

日能研から難関校を狙いたい子供は、『本科教室』を応用・発展までやり込んで、『栄冠への道』の『問題研究』で復習していくサイクルが基本です。対して中堅校狙いの子供は、基本レベルを固めることを最優先にします。

なお、『栄冠への道』の『問題研究』は、解説のない仕様のため自力でやり込むのが難しいです。「自分には使いこなせない」と思った場合、解説の充実した問題集を一冊用意しておくのもよいでしょう。四谷大塚の『演習問題集』は、丁寧な解説でわかりやすいためおすすめです。

計算でケアレスミスを起こしやすい子供。本当に「不注意」だけ?

算数の失点の大きな原因に「ケアレスミス」が挙げられます。ミスの理由を尋ねると、子供はたいてい「解ける実力はあるのに、今回はうっかりしていた」と主張するものです。

しかし、ケアレスミスは抜本的に自分を見直さない限り、何度でも繰り返します。ミスを引き起こす原因が、「計算のやり込みが足りない」「見直しをしていない」「途中式を省いている」「途中式を書きなぐっているため、読み間違いが発生する」のいずれかに該当するのであれば、次のテストでも再び同じようなミスを起こしてしまいかねません。なぜケアレスミスが起きたのかその背景まで考えて、子供と共有することが必要です。

仮に原因が「計算のやり込みが足りない」のであれば、『計算と漢字』をやり込みましょう。『計算と漢字』に取り組む際にはダラダラと時間をかけないよう、必ずタイマーをセットします。一日一回、必ず計算をやるだけでテストの結果も変わってきます。

タイマーは、実際のテストの感覚を身に付けられる点でもおすすめです。時間を意識するようになると、見直すためにはどのぐらいのスピードを心がければよいのかを意識するようになります。

日能研「算数」勉強方法のポイント
  • どの難易度まで解けるようにするかの見極めは親がサポートする
  • 四谷大塚『演習問題集』の併用を検討する
  • 計算問題のケアレスミスは原因を突き止める

日能研における理科の勉強法は?

日能研における理科の勉強法は?

日能研における理科の勉強法を見ていきましょう。

日能研で使う理科の教材は?

日能研で使う理科の教材は、授業で使う『本科教室』、家庭学習で使う『栄冠への道』、知識がまとめられた『メモリーチェック』です。理科の『本科教室』は、他塾の教材と比較してもバランスよく出題範囲がまとまっています。ただし、四谷大塚の『予習シリーズ』のようにフルカラーではないため、一部わかりづらく感じる箇所もあるでしょう。『栄冠への道』は問題量が多いとは言い難く、難関校狙いであれば物足りません。

『メモリーチェック』は、覚えなければならない基本が凝縮した教材です。そのため、教材自体は薄く、何度もやり直す前提の作りとなっています。日能研のテキストや問題集は膨大ですから、他の教材に取り組もうとすると、『メモリーチェック』のやり込みが疎かになってしまうこともあるでしょう。しかし、基礎を固めるのは大前提なので、『メモリーチェック』は必ずやるようにしてください

なお、難関校狙いの場合、『メモリーチェック』だけでは足りません。サピックスの『コアプラス』や四谷大塚の『四科のまとめ』といった他塾のまとめ教材がおすすめです。

日能研の理科は問題演習が足りない?

日能研の『本科教室』の理科はとてもバランスのとれたテキストです。日能研の理科の授業では、『本科教室』を使って単元の内容をじっくり解説してもらえます。

しかし、日能研で、理科や社会につまずく子供も少なくありません。その理由として、理科と社会が隔週であるため、その回数の少なさから知識をどんどん詰め込まなければならない点が挙げられます。その分、先生たちはわかりやすい解説に力を入れてくれますが、言い換えればそれは問題演習に割く時間が少ないことを意味します。そうなると、単元の内容は理解しているものの、得点につなげられない子供も出てきます。問題演習は家庭学習で進めていかなければなりません。

そのために、『栄冠への道』があるのですが、中堅校狙いの子供はまず基礎レベルのみを固めてください。無理して難易度の高い問題に手を出しても解けないので、志望校レベルに必要な問題を、そのときの理解度に合わせて着実に進めます。

ちなみに、理科の『栄冠への道』は、難関校狙いの子供が合格を目指してやり込むには、問題量が不足しているのが難点です。

中堅校狙いなら『メモリーチェック』を固めることを最優先にしてください。難関校を受けるのであれば四谷大塚の『演習問題集』もあわせて解いておくとよいでしょう。

日能研「理科」勉強方法のポイント
  • 『メモリーチェック』をやり込む
  • 問題演習は家庭学習で進めなければならない
  • 中堅校狙いなら『メモリーチェック』を最優先に、難関校狙いなら四谷大塚『演習問題集』の使用を検討する

日能研における社会の勉強法は?

日能研における社会の勉強法は?

日能研における社会の勉強法を見ていきましょう。

日能研で使う社会の教材は?

日能研で使っている社会の教材は、『本科教室』『栄冠への道』『メモリーチェック』です。社会の『メモリーチェック』は難易度が高めに設定されています。

『本科教室』では出題範囲を過不足なくまとめていますが、隔週であるためどうしても十分ではない単元も出てきます。とりわけ、地理における農業や工業は頻出単元ですが、出てくるタイミングが他塾と比べて遅いため、知識の定着化がスムーズにいかないケースがあります。

社会は『メモリーチェック』を活用しよう

理科の『メモリーチェック』が基礎に特化していたのに比べると、社会は歯ごたえのある内容になっています。ただし、その分、中堅校狙いの子供にとっては難しく感じるケースもあるでしょう。受験校のレベルに合わせて必要な範囲をやり込んでください。

難関校狙いなら『予習シリーズ』併用もあり

難関校を狙っているのであれば、『本科教室』の内容の不足部分を四谷大塚の『予習シリーズ』で補うのもよいでしょう。フルカラーなので情報が見やすいですし、昨今の出題傾向を反映していて網羅的です。

日能研「社会」勉強方法のポイント
  • 『メモリーチェック』は難易度が高めに設定されているのでやり込む範囲を決めておく
  • 四谷大塚『予習シリーズ』の併用を検討する

基本から固めて、他教材の併用を

基本から固めて、他教材の併用を

日能研についていけない子供の中には、膨大する教材を前になにをやってよいのかわからなくなっているケースが多いです。その場合は、基礎だけをピックアップして固めることを最優先しましょう。無理に応用や発展に手を出しても、一問解くのに時間がかかってしまいます。『栄冠への道』の『問題研究』には解説がないためなおさらです。

日能研のテキストはだいたいよくまとまっていますが、四谷大塚のようにフルカラーではないため、教科によってはわかりづらく感じることもあります。その場合、いっそ『予習シリーズ』を補助テキストにするのもよいです。四谷大塚の『演習問題集』も解説が丁寧なので、『栄冠への道』を自力で解き進めるのが無理な場合は、選択してみてはどうでしょうか。基本的に受験勉強で教材を増やしていくのは、手付かずになる教材が多いため禁じ手なのですが、「わからないときに読む」「問題が足りないときに使う」と使い方を明確にしておけば活用できます。なお、家庭教師サービスにサポートをお願いするのもおすすめです。中学受験塾の補講に特化したコースも多いため、的確な指導が期待できます。


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