• 2022年6月20日
  • 2024年7月1日

早稲田アカデミーに転塾する前に。教材・テスト・クラス分け事情を知っておこう

早稲田アカデミーに転塾する前に。教材・テスト・クラス分け事情を知っておこう

難関校合格で高い実績をあげている早稲田アカデミーは、中学受験を目指す子供の入塾先・転塾先としても人気です。この記事では、早稲田アカデミーへの入塾・転塾を考えている家庭に、教材・テスト・クラス分け事情を紹介します。

早稲田アカデミーの基本情報

早稲田アカデミーの基本情報

早稲田アカデミーはよく「熱血」「体育会系」と評されます。実際、面倒見がよく熱意のある先生が多い塾です。最近では中学受験大手四塾の中で、サピックスに次いで高い難関校合格率を誇っています。

四谷大塚との関係性が深く、テキストやテストは四谷大塚のものを採用。なお、教材は四谷大塚のものだけではなく、早稲田アカデミーオリジナルのものも合わせて使用しています。そのため、教材の数が多いのも特徴のひとつです

早稲田アカデミーの教材は?

早稲田アカデミーの教材は?

早稲田アカデミーで使っている教材について見ていきましょう。

どんな教材を使っているの?

早稲田アカデミーで使っている教材は具体的にどんなものなのでしょうか。メインとなるのは以下のとおりです。

テキストは四谷大塚の「予習シリーズ」

首都圏の中学受験塾で二人に一人が使用している四谷大塚の「予習シリーズ」をテキストに採用しています。予習シリーズはその名のとおり、例題を予習してくることを前提に作られています。説明がわかりやすいため、予習習慣が定着化すれば効果的なテキストとして機能します。なお、三年生以下は早稲田アカデミーのオリジナルテキストを使用します。

基礎力を固めるための「錬成問題集」(Wベーシック)

錬成問題集は単元ごとに難易度が分けられている、早稲田アカデミーのオリジナル教材です。「トレーニング問題」「基本問題」「練習問題」の3種類で構成されています。「応用問題」や「発展問題」がないことからもわかるように、基礎力を固めるための問題集という位置づけです

錬成問題集の問題数は非常に多く、やりきれず持て余してしまう生徒も少なからずいます。もしくは一通り解いて満足してしまい、実際には理解が進んでいないケースもあります。やるからには自力で解けるようになるまで繰り返しましょう。

実力を伸ばすための「演習問題集」

演習問題集は、四谷大塚の予習シリーズに対応している問題集です。錬成問題集とは異なり、実力を伸ばすための歯ごたえのある問題がたくさん載っています。六年生になると、難関校向けと有名校向けの二種類に分かれます。難関校向けはハイレベルな学校を目指したい子供にとっては必須の問題集です。逆に、錬成問題集のやり込みが甘い状態で臨むと、悲惨な結果になるため注意してください。

演習問題集をやる際は自分の志望校に照らし合わせて、どのあたりまで解けるようになればよいか先生の指示を仰ぎましょう。受験には必ず「捨て問」があります。演習問題集は「捨て問」に回してよいようなレベルまでカバーしている問題集なので、全部を解いているとタイムロスになりかねません。

早稲田アカデミーの教材の特徴って?

早稲田アカデミーの教材の特徴とはどんなものでしょう。

製本された教材ばかりなので管理は楽

サピックスやグノーブルのようにプリントや冊子を授業ごとに配布する塾では、それらを適切に管理することが求められます。しかし、早稲田アカデミーの教材は基本的に製本されているものばかりなので、管理は楽です。

教材の数が多い

早稲田アカデミーの教材は、学年が上がると種類が増えます。四谷大塚の教材と早稲田アカデミーオリジナル教材を両方使用していますから、六年生にもなるとその量に圧倒されるはずです。

「とにかく教材の数が多くて全然手が回らない」という悲鳴もよく聞こえてきます。あれこれ手を出そうとして、すべて中途半端な状態になってしまう子供もいるでしょう。あらかじめ、先生と相談して、どの教材をどういう風に使っていくかを考えておくことが大切です。

目指す学校のレベルにもよりますが、四谷大塚の予習シリーズと演習問題集をある程度できるようにすることを目指すのがよいでしょう。

各教材から宿題がたくさん出るため大変

早稲田アカデミーの宿題量の多さに悲鳴をあげる子供はたくさんいます。数多い教材から宿題が出されるわけですから、一手に捌くのは大変です。もし、がんばっても難しいと感じたら先生に相談してみてください。量だけこなして内容が身につかないようでは本末転倒なので、先生のほうで調整してもらいましょう。

早稲田アカデミーのテストって?

早稲田アカデミーのテストって?

早稲田アカデミーのテストにはどんなものがあるのか見てみましょう。

カリキュラムテスト・週テスト

五年生以下の生徒の場合、早稲田アカデミーでは隔週のカリキュラムテストを実施します。六年生になるとテストは毎週行われるようになります。週テストは通称「YT」です。四谷大塚のシステムを利用しています。当然、配点も四谷大塚と同様です。どちらのテストも全員が同じ問題を解くわけではなく、子供の学力レベルに合わせたコース分けがされています。上から順に、S・C・B・Aの四コースで、四年生だけはC・B・Aの3コースです。なお、このコース分けはあくまで四谷大塚流なので、早稲田アカデミーのコース名とは異なります。そのため、以下のような対応となっています。

四年生

早稲田アカデミーの授業コース四谷大塚のテスト
SSコース全教科C問題
SBコース算B/国・社・理B、A問題
SAコース算A/国・社・理B、A問題

五・六年生

早稲田アカデミーの授業コース四谷大塚のテスト
SSコース(上位)算S/国・社・理S、C問題
SSコース(下位)算C/国・社・理S、C問題
SBコース全教科B問題
SAコース全教科A問題

組分けテスト

予習シリーズの構成を見るとわかるのですが、五週に一度テキストを復習する回が差し挟まれています。これまで学んできた四週分を振り返る回です。そのタイミングで組分けテストが行われます。

四週分と範囲がそこそこ広いことと、カリキュラムテストや週テストと違い、難易度が一律であることから苦戦する子供も少なくありません。だいたい四谷大塚のBもしくはCコースのレベルに合わせた問題です。

組分けテストで勝ち抜くためには、四谷大塚の問題集である演習問題集をしっかりやり込んでおく必要があります。なぜなら、組分けテストも四谷大塚が作成しているためです

カリキュラムテストや週テストを振り返り、自分がどこで間違えたのか、なにを苦手としているのかを把握するところから始めましょう。間違えた問題の類題に挑戦してみて、自力で解けるかどうかを試します。試験時間と配点は以下のとおりです。

四年生

科目時間点数
算数40分200点満点
国語40分150点満点
理科20分100点満点
社会20分100点満点

五~六年生

科目時間点数
算数50分200点満点
国語50分150点満点
理科35分100点満点
社会35分100点満点

月例テスト

月例テストは組分けテストと同日に行われているテストです。通常、月例テストか組分けテストのどちらか一方を受けます。受験者数は組分けテストのほうが圧倒的に多く、月例テストを受けるのは少数です。月例テストと組分けテストの違いとして、月例テストのほうが易しい点が挙げられます。問題の難易度は、だいたい四谷大塚のAコースのレベルに合わせてあります。試験時間と配点は以下のとおりです。

四年生(月例テスト)

科目時間点数
算数40分100点満点
国語40分100点満点
理科20分50点満点
社会20分50点満点

五・六年生(月例テスト)

科目時間点数
算数50分100点満点
国語50分100点満点
理科35分70点満点
社会35分70点満点

なお、三年生は「マンスリーテスト」と呼ばれる年五回のテストを受けます。

早稲田アカデミーのクラス分け事情を知っておこう

早稲田アカデミーのクラス分け事情を知っておこう

早稲田アカデミーのクラス分けはどんなシステムを採用しているのでしょうか。

早稲田アカデミーのクラス分けは四谷大塚とは少し違う

四谷大塚のテキストやテストを採用している早稲田アカデミーですが、クラス分けの表記は四谷大塚と少し違います。四谷大塚のコースは、上からS・C・B・Aの順番です。対する早稲田アカデミーは以下のようになります。

クラス分け

早稲田アカデミー四谷大塚
SSコースS、Cコース
SBコースBコース
SAコースAコース

つまり、四谷大塚のコースを基準に新たなコース分けをしているのが早稲田アカデミーです。四谷大塚のSとCをあわせてSSコースとしていて、あとは四谷大塚のコース名にSを足した表記になります。

ちなみに四谷大塚はアルファベットのあとに〇組という数字の表記が続きます。この数字は、それぞれのアルファベットコースの中でどのあたりの立ち位置かを示しています。こうした細分化は緊張感を保つ一助となると同時に、プレッシャーにもなるでしょう。

対する早稲田アカデミーは数字での細分化は基本的に採用していません。つまり非常にざっくりとしたコース分けなのです。ただし、早稲田アカデミーの中でもとりわけ大きな校舎ではSS1、SS2、SB1、SB2……といったように大きくですが数字で分けているところもあります。

偏差値の目安はどのぐらい?

早稲田アカデミーのSSコースに入ろうと思うと、だいたい組分けテストで偏差値50台の後半をとる必要があります。SBは40台後半からが目安です。

50後半でSSなら、「やればできるかも!」と前向きになれる子供も多いでしょう。点数でいうと、SSコースは380点前後、SBコースは280点前後となります。

ランクダウンしづらい独自のシステム

早稲田アカデミーのコース編成は「下がりづらい」システムです。どういうことかというと、他塾ではだいたい組分けでの成績が悪くなれば即コースが変わってしまいます。

しかし、早稲田アカデミーの場合、成績が上がればすぐコースがランクアップしますが、下がってもすぐにはランクダウンしないのです

クラスが下がるのは「基準点を二回下回ったとき」です。一回ではランクダウンしないため、子供のモチベーションが下がりづらい傾向にあります。

早稲田アカデミーの六年生にはNNコースがある

学力別のコースとは別に、早稲田アカデミーの六年生にはNNコースがあります。四月から毎週日曜日に受けるコースです。NNとは「何がなんでも」の略。志望校別対策を行っていきます。

対象となる学校は以下のとおりです。

学校種別コース
共学校渋谷幕張・早稲田実業
男子校開成・麻布・武蔵・駒場東邦・早稲田・早大学院・慶應義塾普通部
女子校桜蔭・女子学院・雙葉

つまり、難関校に限定された対策コースだといえます。誰でも希望すればコースを受けられるわけではありません。「志望校別オープン模試」で一定の成績をおさめることが前提となります。学校によっては倍率が高く、入れないことも多いです。

志望する学校になんとしても合格したいのであれば、志望別オープン模試で基準点をとれるよう頑張らなければなりません。志望校と異なるNNコースにしか入れずに、最適な対策ができないのは痛手です。なお、NNコース内でも学力別のクラス分けはあります。

早稲田アカデミーは前を向いて取り組める塾

早稲田アカデミーは前を向いて取り組める塾

早稲田アカデミーが「熱血」と言われるのはなにも講師のキャラクターだけによるものではありません。塾自体が生徒を応援し、前を向かせるシステムを採用しています。それはとりわけテストを通したクラス分けに顕著です。

自分の立ち位置をしっかり自覚させ、緊張感を持たせる他塾に対して、早稲田アカデミーは「君ならやれる!」と生徒たちを応援するシステムをとっています。簡単にランクダウンさせず、常に前向きな姿勢をもって勉強に臨めるよう背中を押すあり方は、実に早稲田アカデミーらしいといえるでしょう。

実際、近年、ライバル塾でもある四谷大塚より難関校対策で高い実績をあげています。NNコースという志望校に特化したカリキュラムの成果も大きいです。教材も宿題も多くて大変ですが、早稲田アカデミーの先生たちにアドバイスを求めながら臨んでみてください。きっと自分なりの学習習慣を身につけられるはずです。

もちろん、塾選びは子供との相性が大切なので、一概に「ここがよい」と勧められるものではありません。しかし、入塾先・転塾先として、面倒見がよく受験生の背を押してくれる早稲田アカデミーが、よい選択肢のひとつであることは間違いないでしょう。

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