千葉県立東葛飾中学校は、千葉で二校目に誕生した県立併設型中高一貫教育校です。この記事では千葉県立東葛飾中学校を目指す家庭に向けて、適性検査の出題傾向と勉強法を紹介します。
そもそも千葉県立東葛飾中学校ってどんな学校?

千葉県立東葛飾高等学校は千葉・船橋と共に「千葉県公立御三家」と呼ばれていて、千葉県立東葛飾中学校はその併設校です。六年間の中高一貫教育を行っています。高い進学実績で人気を集めている学校です。千葉県立東葛飾高等学校が創立されたのは1924年。遅れて中学校ができたのは2016年で比較的新しくても、学校として今日に至るまで長い歴史的背景を持っています。
カリキュラムにおいては、授業や総合を通し、他者と協働して探究する力を育んでいます。また、学校行事やクラブ活動等を通じて自主的に活動する力を育成。「揺るぎない学力」と「自己規律力」を高めることを掲げていて、次代のリーダーとなるべき人間を育てています。
対話とプレゼンテーションを重視した主体的な学び
卒業後は、千葉県立東葛飾高等学校に進みます。なお、千葉県立東葛飾高等学校は、歴史的に生徒による自治の気風が強く、校則よりも生徒が作り上げた自主規約である「自治要綱」が生徒手帳の大半を占めるほどです。服装における規定も「学習の場にふさわしい服装」とだけ定められています。なお、中学校のほうは制服です。千葉県立東葛飾中学校のカリキュラムにおいても、生徒の主体性を重んじる傾向は見て取れます。対話を重視していて、プレゼンテーションが多いのが特徴です。
リーディングDX校の指定校であり、GIGA端末の標準仕様に含まれる汎用的なソフトウェアとクラウド環境を活用しています。情報活用能力の向上を図り、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を目指しています。また、校務DXも行っています。
千葉県立東葛飾高等学校卒業後は高い進路実績を誇っています。現役生と浪人生を合算したのべ人数で、国公立大学合格は121名、私立大学合格は1400名です。2025年度の実績を具体的な大学名を挙げて一部紹介すると、東京大学5名、京都大学1名、筑波大学25名、一橋大学8名、早稲田大学119名、慶應義塾大学35名となっています。
千葉県立東葛飾中学校の入試概要

千葉県立東葛飾中学校の入試について見ていきましょう。
2027年度の入試
2027年度の入試は現時点では日程のみが発表されています。募集定員は例年どおり80名で、一次検査に合格した受検生が、二次検査に進めるという流れです。一次検査は2026年12月5日予定、一次検査の結果発表は2026年12月16日。二次検査は2027年1月24日予定で、二次検査の結果発表は2027年2月1日です。
検査内容については例年と同様であれば、一次検査では適性検査1-1、適性検査1-2を受けます。二次検査では適性検査2-1、2-2、集団面接です。集団面接ではプレゼンテーションも行います。面接では、相手に伝わるように話す力、相手の話を聴く力の両方が必要です。練習して臨むことをおすすめします。
手続きについても現時点では日程のみの発表です。インターネットでの出願登録と入学検査料の納付は2026年10月27日から2026年11月9日まで。プリントした入学願書を小学校に提出し、返却されたものを合わせた提出書類一式を、「宛名票」を貼付した角形2号の封筒に入れて、簡易書留で志望校に送付するのが例年の流れとなっています。受付期間は2026年11月16日から2026年11月18日までです。
2026年度の入試倍率
2026年度は募集人員80名、受検者数611名で、実質倍率(受検者数/合格者数)は約7.6倍でした。2025年度は80名の募集人員に、受検者数が676名であったため、実質倍率は約8.5倍でした。なお、実質倍率は小数点第二位以下を四捨五入しています。
| 入試年度 | 受検者数 | 募集人員 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|
| 2026年度 | 611名 | 80名 | 約7.6倍 |
| 2025年度 | 676名 | 80名 | 約8.5倍 |
千葉県立東葛飾中学校における適性検査の出題傾向

千葉県立東葛飾中学校の出題傾向は以下のとおりです。
適性検査1-1は社会関連の問題がメイン
適性検査1-1は、試験時間45分で大問二つの構成です。資料から必要なデータを読み取って判断するタイプの問題が多く出ます。身近な社会問題について対話で掘り下げていく出題形式はここ数年変わっていません。2025年度の大問一では日本の農業がテーマで、日本の農業の抱える課題、それに対する工夫などを取り上げていました。2026年度は発酵調味料についてです。グラフや図表が複数掲示され、必要なデータを読み取って計算する問題が出ました。
2025年度の大問二は外国人との共生社会についての出題で、どのように効果的なコミュニケーションをとっていくかを考える内容です。2026年度はセルフレジの支払いについてでした。大問一も大問二も難易度は、小問によって上下しました。
適性検査1-2は理数関連の問題がメイン
適性検査1-2は試験時間45分で大問二つの構成です。大問一では算数に関連する問題が出題されています。2025年度は場合の数や推理算、ニュートン算などの単元が主でした。図形も頻出単元なので、作図含めて対策の必要があります。2026年度は液体Aと液体Bを混ぜた結果について考える問題が出題されました。グラフから必要な情報を読み取らなければならない問題です。
2025年度の大問二では生物の特徴がどのように受け継がれていくのか、規則性の切り口から考える問題が出ました。情報整理・運用力・論理的思考力が問われます。2026年度は太陽の動きに関する問題でした。適性検査1-1と同様に難易度順ではなく、解きやすい問題と解きづらい問題が混在している出題形式です。
適性検査2-1は理数関連の問題がメイン
適性検査2-1の試験時間は45分で大問は二つ、2025年度は大問一が理科関連で、大問二が算数関連からの出題でした。規則性や数の性質、図形などの出題が多い傾向にあります。2025年度の大問一は雨によって濡れる量を問う内容で、グラフや面積を使って解きます。
大問二は立体図形、平面図形についての問題で、断面図や比を通して解く問題が出題されました。図形に関しては、相似や合同に注目して解き進める問題が頻出なので、図形の基本を理解し使いこなせている必要があります。
適性検査2-2は国語関連の問題がメイン
適性検査2-2の試験時間は45分で大問は三つ。国語に関連する問題ばかりで、長文読解や作文の問題が例年出題されています。2025年度の大問一は、放送音声を前提とする出題です。放送音声と問題の内容を照合させて考えます。
大問二は読解文が二種類、大問三も読解文です。出題形式としては、空欄補充の問題や作文問題などでした。作文は15行から20行程度のまとまった分量です。文章・問題ともにボリュームがあるので、的確な時間配分が欠かせません。文章量はありますが、読みづらい題材は少なく、文体も子供でも読みやすいものが多いです。
- 適性検査1-1は社会分野が中心で、資料やデータを読み取り、社会問題について判断・考察する力が求められる
- 適性検査1-2は算数・理科分野が中心で、場合の数・図形・規則性などを通して論理的思考力が問われる
- 適性検査2-1は理数型の出題で、グラフや図形を用いた数理的分析力や情報処理能力が重視される
- 適性検査2-2は国語分野が中心で、長文読解・音声問題・作文を通して読解力と表現力が求められる
千葉県立東葛飾中学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

千葉県立東葛飾中学校に合格するためには、どういう勉強をするべきなのでしょうか。科目別に見ていきましょう。
国語の勉強法
国語にはどう取り組めばよいのでしょうか。
読解文が解けるように
千葉県立東葛飾中学校の問題は、読解文が多いのが特徴です。子供にとっては比較的読みやすい文章が多いですが、ボリュームがあるので、読みこなせるようにしておいてください。そのためにはスピードが欠かせません。まず、試験時間の45分以内にどの程度解けるかを試すのがよいでしょう。
最初に挑んだ際には、時間配分のコツがわからず解き残しが出てしまう子供が多いです。作文問題が書きかけのまま終わってしまうと、大幅に減点されてしまいかねません。過去問を通して、どの問題にどの程度時間を割けばよいのか、時間配分のイメージをつかみましょう。
記述問題に対応する力を
要点をとりまとめて文章に落とし込む力が必要です。書き抜き問題よりも、自分の頭でポイントをまとめて書く問題が出題される傾向にあります。
- 読解文の量が多いため、速く正確に読む読解力を身につける
- 過去問で45分の演習を行い、時間配分の感覚をつかむ
- 書き抜きだけでなく、要点を整理してまとめる記述力を養う
算数の勉強法
算数にはどう取り組めばよいのでしょうか。
数の性質や場合の数の対策を
適性検査と相性のよい数の性質や場合の数ですが、千葉県立東葛飾中学校でも比較的出題されやすい単元です。集中的に対策しておくとよいでしょう。
これらの単元では、さまざまなバリエーションの問題を解き、解法の引き出しを増やしておくことをおすすめします。時間のかかる問題が多く出題されるため、最適な解法をいかに短時間で見つけるかがポイントです。そのために実力をつけるようにしましょう。
図形問題に対応できるようにしよう
図形問題も頻出単元です。2025年度は一定の操作を経てできた図形に関する問題が出題されています。図形問題は苦手な子供が多い単元です。特に、立体図形では苦戦する子供が珍しくありません。対策をするためには早い時期からの取り組みが必須です。
また、図形を他の単元に絡めて複雑化させた問題も出るので、さまざまな単元の知識を結び付けて考えられるようにしておきたいところです。立体の切断は立体図形の中でも、特に理解が難しい単元で苦手な子供が多くいます。そのため、受検ギリギリになって対策してもなかなか身につかないものです。早いうちに取り組むことをおすすめします。
図に書き込む問題も出題
図に書き込む問題が出題されることがあるので、過去問をやってパターンを把握し、解けるようにしておきましょう。適切な位置に線を引く問題などが出題されます。
- 数の性質・場合の数は出題されやすい分野のため、集中的に対策する
- 平面・立体を含む図形問題(特に立体・切断)に早めに取り組む
- 図に線を書き込むなどの図示問題にも慣れておく
理科の勉強法
理科にはどう取り組めばよいのでしょうか。
計算問題がスムーズに解けるように
理科では計算が必要な問題がよく出ます。グラフや図表から必要な情報を読み取る力、読み取った情報を正しく処理する力が必要です。ケアレスミスなくスピーディーに解けるよう、理科で計算が必要な問題に慣れておきましょう。
優先順位をどうつけるかが問われる
理科では難易度の高い問題と低い問題が混在しています。順序だててレベルアップしていくような出題形式はとりません。そのため、時間内に最大限得点するためには、問題を解く優先順位をどうつけるかが大切です。
時間のかかる問題でタイムロスしてしまうと、解ききれなくなる可能性があります。45分しかありませんが、解きやすい問題から確実に解いていくようにしてください。
- グラフや図表から必要な情報を読み取り、計算できる力を養う
- 解きやすい問題から取り組み、時間内に得点を最大化する戦略を意識する
社会の勉強法
社会にはどう取り組めばよいのでしょうか。
身近なテーマが頻出
セルフレジでの払い方についての出題があったように、身近なテーマを切り口にした問題が多くあります。日頃から身の周りの「社会」に目を向けておくとよいでしょう。
地元の産業や農業と関連する問題も頻出です。社会では、グラフや図表も複数提示されることが多く、必要な情報を複合的に読み取り適切に処理する力が欠かせません。数字が多く提示されると混乱する子供も多いです。こうした出題形式に慣れておきましょう。
知識よりも思考力が問われる
適性検査らしく知識よりも思考力が問われる問題が多く出題されます。社会への問題意識が反映された出題については、その問題提起を読み取る力も大切です。暗記した知識に頼って解く問題ではなく、問題解決力が必須です。
- 身近な社会問題をテーマにした出題に対応するため、日常の社会に関心を持つ
- 暗記よりも思考力・問題解決力を重視した対策を行う
千葉県立東葛飾中学校では選択・記述、どちらも確実に点をとろう

千葉県立東葛飾中学校は、適性検査としては選択問題も比較的多い出題形式です。しかし、適性検査2-2は国語関連の出題で作文問題まであるので、書く力も疎かにできません。選択・記述、どちらにおいても確実に点をとれるようにしましょう。
国語は、読解文が数多く出題されるので、45分以内にスピーディーに読み込めるようにしておきましょう。記述問題や作文問題も素早く処理できるようにしておいてください。説明文に苦手意識がある子供は多いので、早めに慣れておくとよいです。算数は数の性質や場合の数といった時間のかかる問題でも効率よく解けるよう、解法の引き出しを増やしておくのが大切です。頻出単元として重点的にやり込んで、問題のパターンを把握しましょう。
理科は計算問題が多く出題されます。ひとつひとつケアレスミスをしないように気をつけてください。難易度の差が大きく順不同なので、優先順位のつけ方も問われます。社会は身近な社会問題からの出題が多いです。資料やグラフから情報を読み取る力も求められます。
