• 2026年1月26日
  • 2026年1月19日

東京都立立川国際中等教育学校の受検対策。適性検査の出題傾向と勉強法

東京都立立川国際中等教育学校の受検対策。適性検査の出題傾向と勉強法

東京都立立川国際中等教育学校とは、その名のとおり国際感覚の育成に力を入れている中高一貫校です。この記事では、東京都立立川国際中等教育学校を目指す家庭に向けて、適性検査の出題傾向と勉強法を紹介します。

そもそも東京都立立川国際中等教育学校ってどんな学校?

そもそも東京都立立川国際中等教育学校ってどんな学校?

東京都立立川国際中等教育学校は、一学年のうち約二割の生徒が海外帰国・在京外国人生徒からなる国際色豊かな中高一貫校です。英語に注力していて、東京都教育委員会の「GE-NET20」指定校として先進的な英語教育に取り組んでいます。実践的なコミュニケーションを可能とする環境も東京都立立川国際中等教育学校の魅力です。

外国人指導者とのチームティーチングは、一般的な公立学校のカリキュラムと比べても倍以上の時間を割いています。卒業までに英検準一級を目指すカリキュラムで、英語の授業は週五回。前期課程では英語発表会や文化祭の英語劇、後期課程では週一回のオンライン英会話や英語での実践的なコミュニケーション能力の育成を図っています。

海外姉妹校や留学生と交流できる環境ですし、希望者にはホストファミリーとして留学生と接する機会を設けています。

語学力にとどまらない「真の教養人」の育成

東京都立立川国際中等教育学校では「受け入れ」「送り出し」「共有」の三つの柱を据え、「多様な文化に触れる機会」「世界へ挑戦するチャンス」「学びを広げ、繋げる」ことを重視。

また、語学のみに留まらず、真の教養人として、国際社会で活躍できるよう未来を切り開いていく力を育成しています。カリキュラムや学習環境も整っていて、五年生まで理系・文系に分けることはしていません。すべての教科・科目を学び、広く知的好奇心を伸ばしていきます。学習意欲に応えるべく自習室も完備。チューター制度も備えています。

2025年度卒業生の合格実績

大学合格者数
国公立大学51名(東京大学7名、一橋大学5名、筑波大学2名など)
私立大学418名(早稲田大学30名、慶應義塾大学19名など)

進路実績としては、2025年度の合格者数(延べ人数)では、国立大学が45名、公立大学が6名、私立大学が418名です。一例を挙げると、東京大学が7名、一橋大学が5名、筑波大学が2名、早稲田大学が30名、慶應義塾大学が19名です。

東京都立立川国際中等教育学校の入試概要

東京都立立川国際中等教育学校の入試概要

東京都立立川国際中等教育学校の入試概要を見ていきましょう。

2026年度の入試

2026年度の入試の一般枠募集は検査日が2026年2月3日で、出願受付のインターネットの入力期間は2025年12月18日から2026年1月16日17時までです。書類提出期間は2026年1月9日から1月16日までに設定されています。インターネットで入力を行ってから出願に要する書類を立川郵便局に特定記録郵便で提出しないと出願の手続きは成立しないので注意が必要です。

総合成績の算出方法は、報告書360点、適性検査Ⅰ100点と適性検査Ⅱ100点を、報告書250点、適性検査Ⅰ250点、適性検査Ⅱ500点の計1000点に換算します。

海外帰国・在京外国人生徒枠募集は2026年1月23日検査で、出願期間は2026年1月12日午前9時から午後3時までならびに2026年1月13日午前9時から正午までです。学校に直接持参します。

2025年度の入試倍率

2025年度は一般枠募集が募集人員130名、応募人員431名で、最終応募倍率は約3.3倍でした。海外帰国・在京外国人生徒枠募集は募集人員30名に対して応募人員59名で最終応募倍率は約2倍でした。

2024年度の一般枠募集は130名の募集人員に、応募人員が529名であったため、最終応募倍率は約4.1倍でした。なお、最終応募倍率は小数点第二位以下を四捨五入しています。

入試年度応募人員募集人員最終応募倍率
2025年度431名130名約3.3倍
2024年度529名130名約4.1倍

東京都立立川国際中等教育学校における適性検査の出題傾向

東京都立立川国際中等教育学校における適性検査の出題傾向

東京都立立川国際中等教育学校の一般入試における適性検査の出題傾向は以下のとおりです。

適性検査Ⅰは国語型の問題

適性検査Ⅰは試験時間45分で、ここ数年は大問ひとつ、小問三つの構成です。文章の内容を適切に読み取ることができるか、その内容を踏まえて自身の意見や考えを論理的に表現することができるかなどが問われます。

2025年度は、大問一が宇宙に関する説明文で小問一・二はその説明記述でした。字数は大問一の小問一が60字以上70字以内、小問二が60字以上80字以内。そのあとの作文は400字以上460字以内です。

都立の適性検査というと、複数の文章を読んでから問題に移る形式が定番ですが、東京都立立川国際中等教育学校では読解文はひとつのみです。

適性検査Ⅱはデータを読み取るところから

適性検査Ⅱは試験時間45分で、ここ数年は大問三つ小問六つの構成です。科目横断的な出題とはいえ、内容を分類するならば、算数・社会・理科にあたります。資料からデータを正確に読み取る力や、課題についての思考力・判断力、論理的な考察力、処理力や的確に表現する力などを見ます。

2025年度の適性検査Ⅱは大問一が展開図や立体図形の問題、大問二は循環利用率の問題、大問三はシャボン玉の実験の問題でした。

ポイント
  • 適性検査Ⅰは国語型の試験で、文章を正確に読み取り、自分の考えを論理的に表現する力が求められる
  • 適性検査Ⅱは算数・理科・社会を横断し、資料やデータを読み取って思考・判断する力が問われる

東京都立立川国際中等教育学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

東京都立立川国際中等教育学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

東京都立立川国際中等教育学校に合格するためには、どういう勉強をするべきなのでしょうか。科目別に見ていきましょう。

国語の勉強法

国語にはどう取り組めばよいのでしょうか。

語注を確認するようにしよう

東京都立立川国際中等教育学校の適性検査Ⅰは、比較的充実した語注が用意されています。知らない言葉が出てきたとき、語注にものっていない言葉であれば、文脈で理解するしかありませんが、まずは一度語注を確認してみてください。

説明文を読む力を身につけよう

基本的に説明文が出題されます。2025年度は宇宙、2024年度はSNS、2023年度は環境倫理でした。比較的平易な文章ばかりでしたが、説明文を読み慣れていない子供にとっては苦戦する可能性があります。

適性検査Ⅰの小問数は三つです。小問一と小問二では文章の内容を適切に読み込めたかどうかが問われる問題が出題されます。素早く読み込み、正答を書けるようにしましょう。

なお、配点は小問一・二が各25点、小問三の作文が50点です。小問三だけではなく、小問一・二の配点も大きいので、一問一問失点しないよう注意して臨みましょう。

文末表現に注意

2025年度の適性検査Ⅰでは、「どういう理由ですか?」と問う小問や「どういうところですか?」と問う小問が出題されています。こうした問題では適切な文末表現が書けているかどうかが大切です。理由を問われた場合は「から。」、「どういうところ」と問われた場合は「ところ。」で締めるようにしましょう。

記述問題においては基本的なことですが、意外とできていない子供はいます。

作文試験では論理的な文章が展開できるかが問われる

作文試験をクリアするためには論理的な文章が必須です。書き手の思考の道筋が読み手に伝わらない文章では、よい点はとれません。書く側は「自分のわかっていることは相手もわかっている」と思い込んでしまいがちなので、注意しましょう。

また、作文試験では、条件や注意が提示され、何段落で構成するか、段落ごとになにを書くか、などが指定されています。必ず守るようにしてください。なお、ここ数年の過去問では二段落でまとめるよう指示されています。

東京都立立川国際中等教育学校の国語対策
  • 知らない言葉が出たら、まずは語注を確認する習慣をつける
  • 説明文を素早く読み取り、小問一・二の記述で確実に得点できるようにする
  • 理由や内容を問われた設問では、問いに合った文末表現を意識する
  • 配点の高い作文では、論理の流れが明確な文章構成を心がける

算数の勉強法

算数にはどう取り組めばよいのでしょうか。

頻出である図形に対応できるようにしよう

算数では、図形問題がたびたび出ます。2025年度のように典型的な図形問題が出題されるケースもあれば、問題の一部に図形が組み込まれているケースもあります。いずれにせよ、図形問題に対応する力が欠かせません。

さまざまな図形の問題を解けるようにしておきましょう。過去問を通して大体の難易度や、出題形式を押さえておくことをおすすめします。

例示された解答の書き方に従う問題が定番

算数の問題では表を作って解答とする問題が出題されます。見本が書かれているので、それを見ながら、自分がどのように考えて解き進めていったのかを同様の形式で落とし込んでいく問題です。設問の意図をちゃんと理解できているか、的確に処理できているかどうかが問われます。

形式に気をとられすぎて、解き進めていった手順が途中で飛んでしまうことのないようにしましょう。ただ正しい答えを書くことを求めている問題というよりは、数理的な考察力や表現力を問う問題が出題されています。

東京都立立川国際中等教育学校の算数対策
  • 頻出の図形問題に対応できる力を、過去問演習で身につける
  • 典型問題だけでなく、他の単元と組み合わさった図形問題にも慣れておく
  • 見本を理解し、指定された形式どおりに考え方を整理・表現できるようにしておく

理科の勉強法

理科にはどう取り組めばよいのでしょうか。

実験結果を見てなぜそうなったのかを説明できるように

2025年度の適性検査Ⅱの大問三ではシャボン玉の実験をいくつか行い、そこから読み取れる結果についての説明記述が出題されています。実験結果についての説明記述なので、実験の内容と結果を把握し、「なぜそうなったのか」について論理的に説明できる必要があります。

主語や目的語が曖昧な文章になっていたり、ひとつひとつの「なぜ」に飛躍があったりするケースは珍しくないので、とにかく筋道立ててわかりやすい文章で書く練習をしてください。本番では無理ですが、練習の段階では自分の解答を音読してみるとよいです。どの辺りが意図の伝わりづらい文章になっているのかが、声に出すとよくわかります。

適性検査では会話文形式の長い設問が続く上、複数の実験の資料をそれぞれ読み込み、実験結果を比較しながら答えをまとめなければなりません。問題を解くために必要な情報だけがあらかじめまとめられた問題ではなく、必要な情報それ自体をピックアップしていく力が求められます。対応できるように慣れていきましょう。

総合的に資料から情報を得られるように

ひとつの資料を見て答えを書くといった問題ではなく、複合的に資料を見ながら解くタイプの問題がよく出題されます。比較することで新しい情報が見えてくるというわけです。

それぞれの資料をどう関連づけることができるのか、よく考えて問題に臨んでください。自分に必要な情報を見つけ出せるようにしましょう。

東京都立立川国際中等教育学校の理科対策
  • 実験内容と結果を整理し、「なぜそうなったのか」を論理的に説明できる力を養う
  • 長い会話文や複数の実験資料から、必要な情報を取捨選択する力を身につける
  • 複数資料を比較し、関連づけて考察する力を鍛える

社会の勉強法

社会にはどう取り組めばよいのでしょうか。

ヒントは必ず問題の中にある

社会では、暗記した知識を問われるわけではありません。むしろ、その逆で、会話文形式に展開する問題文や合わせて提示された資料から、解くために必要な手がかりを読み込んで、問題の意図を理解していきます。問われているのは知識ではなく思考力であり、なにについて語られているのか、あるいはなにについて問われているのかをその都度整理する力です。

たとえば、2025年度は循環利用率の計算問題がありますが、循環利用率の求め方を知らなくても、問題を読んでいれば理解できるようになっています。また、循環利用の特徴を比較し共通点や相違点をまとめる問題では、日頃から循環利用についてよく知らなくても、資料から読み取れた内容をまとめれば過不足ない答えが落とし込めるようになっています。

とにかく、見慣れないテーマでも焦らず、問題と向き合ってみることをおすすめします。

多くの資料を比較して、問題を解くための視点を見つけよう

理科と同様、ひとつひとつの資料からわかることはわずかでも、総合的に見ていけば、さまざまな情報が読み取れるようになっています。

資料の多さに圧倒されてしまいそうになりますが、流し見するのではなく、どうして提示されているこの資料が必要なのかを考えながら解いていきましょう。

東京都立立川国際中等教育学校の社会対策
  • 暗記ではなく、問題文や資料から手がかりを読み取る思考力を養う
  • 初見のテーマでも、問題の中にあるヒントを整理して理解する姿勢を持つ
  • 資料の多さに惑わされず、資料の意図を考えながら読み込むことを意識する

必要な情報を見極め、論理的に表現する力を

必要な情報を見極め、論理的に表現する力を

東京都立立川国際中等教育学校では、適性検査Ⅰ・Ⅱのふたつを受けることになります。適性検査Ⅰは国語型の内容で、適性検査Ⅱは横断的な出題とはいえ、算数・理科・社会からの出題といえるような内容です。

適性検査Ⅰは都立の多くの学校よりも長めの文章が出題されます。短めの文章を複数出す学校が多い中で、東京都立立川国際中等教育学校は一本長めの文章を載せています。説明文が一本出題される形式が数年続いているので、説明文が苦手な子供は早めに対策しておくことが大切です。説明記述や作文に、求められている答えを落とし込めるようにしておきましょう。

適性検査Ⅱは横断的な出題ですが、算数・理科・社会にそれぞれ関連するような大問が出題されています。長い会話文と豊富な資料から必要な情報を読み取って、求められる形式で論理的に記述していく作業が必要です。提示された資料は複合的に見ていきましょう。

説明記述の比率が全体的に高い検査内容なので、解くのには一層時間がかかります。過去問をやり込んで時間配分に慣れていないと解ききるのは難しいです。必ず45分のタイマーをかけて、過去問に挑んでください。

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