• 2026年2月20日
  • 2026年2月17日

東京都立武蔵高等学校附属中学校の受検対策。適性検査の出題傾向と勉強法

東京都立武蔵高等学校附属中学校の受検対策。適性検査の出題傾向と勉強法

東京都立武蔵高等学校附属中学校は昭和15年に設置され、歴史を紡いできた中高一貫校です。この記事では東京都立武蔵高等学校附属中学校を目指す家庭に向けて、適性検査の出題傾向や勉強法を紹介します。

そもそも東京都立武蔵高等学校附属中学校ってどんな学校?

そもそも東京都立武蔵高等学校附属中学校ってどんな学校?

東京都立武蔵高等学校附属中学校は、「向上進取の精神」を大切にし、「国際社会に貢献できる知性豊かなリーダー」を目指している学校です。高校からの募集は現在、停止していて併設型中高一貫校として運営されています。

教育方針としては、知識を詰め込むのではなく幅広い教養を身につけることを重視しています。また、多くの教科で少人数制・習熟度別が採用されています。45分7時間の授業を行っていて、一日の授業数を多く確保することで、予習・授業・復習のサイクルを多くしています。授業回数を増やすことで反復する機会を増やし、学力を伸長、定着化させる仕組みです。英語に注力している学校で、オールイングリッシュで実施する東京グローバルゲートウェイの体験学習をはじめ、さまざまなカリキュラムがあります。

独自科目「地球学」で育む探究力と着実な合格実績

また、学校の特徴のひとつとして「地球学」が挙げられます。「地球学」は自然・人間・社会に関わる内容を総合的に扱う科目です。「地球と私」をテーマに据え、自ら課題を見つけ解決できる力を育成していきます。地球規模の課題を「自分ごと化」し、学び、行動できるようにするための四年間にわたるカリキュラムです。また、音楽祭・文化祭・体育祭などイベントも充実しています。

合格実績としては、2025年3月(2024年度)だと現役・既卒合わせて国公立大学合格が62名、私立大学合格が385名でした。具体例を一部挙げると、東京大学が6名、京都大学は3名、筑波大学は5名、一橋大学は9名、早稲田大学が55名、慶應義塾大学が18名の内訳です。

東京都立武蔵高等学校附属中学校の入試概要

東京都立武蔵高等学校附属中学校の入試概要

東京都立武蔵高等学校附属中学校の入試概要を見ていきましょう。

2026年度の入試

入試検査日は2026年2月3日で、インターネット出願の入力期間は2025年12月18日から2026年1月16日17時までです。書類提出期間は2026年1月9日から同年1月16日までに設定されています。

合否は報告書と適性検査ⅠからⅢによって決まります。報告書は450点(五年生225点、六年生225点)です。適性検査は、適性検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲともそれぞれ配点は100点とされています。ただし最終的には、報告書を400点に換算し適性検査は合計300点を4倍に、合わせて総合成績1600点の配点となっています。

2025年度の入試倍率

2025年度は募集人員160名、応募人員364名で、最終応募倍率は約2.3倍でした。2024年度は160名の募集人員に、応募人員が403名であったため、最終応募倍率は約2.5倍でした。なお、最終応募倍率は小数点第二位以下を四捨五入しています。

入試年度応募人員募集人員最終応募倍率
2025年度364名160名約2.3倍
2024年度403名160名約2.5倍

東京都立武蔵高等学校附属中学校における適性検査の出題傾向

東京都立武蔵高等学校附属中学校における適性検査の出題傾向

東京都立武蔵高等学校附属中学校の適性検査における出題傾向は以下のとおりです。

適性検査Ⅰは国語型の問題

適性検査Ⅰは大問ひとつ小問三つの構成で、試験時間45分です。2025年度は説明文、物語文、会話文が出題されました。設問は三つの文章のあとに設けられています。文章の内容を的確に読解できるかどうか、あるいは自分の意見や考えを論理的かつ適切に表現できるかどうかを問う内容です。

2025年度の小問一と二は穴埋めの記述問題でした。小問三は、提示された課題について、自分の考えを400字以上440字以内でまとめる作文問題です。配点が大きく作文だけで60点に設定されています。

適性検査Ⅱは資料から必要なデータを読み取る

適性検査Ⅱは大問三つ、小問七つで、試験時間は45分です。資料から情報を読み取る力や、導き出した答えを論理的に表現する力が求められます。科目を横断する出題内容となっていて、社会や理科、算数に関連する内容が頻出です。

2025年度の大問一は立体図形がメイン、大問二は各地の地理や歴史、大問三は実験でした。大問一では、数量の関係や図形の性質に関する思考力・判断力が求められます。言葉・数・式などを用いて、論理的に思考し、表現する力が欠かせません。問題解決のプロセスや結果を数理的に考察する力、処理する力も必要となります。大問二では、資料や文章から必要な情報を正確に読み取る力や分析力・考察力、論理性、表現力を問われています。大問三では、シャボン玉を題材とし、実験の結果から思考し、表現する力を見られます。

適性検査Ⅲはリーダーとしての力を問う

適性検査Ⅲは大問二つと小問六つで試験時間45分です。必要な計画を立てる力や、数理的な分析力、課題を見出す力を問うています。出題方針では、こうした問題を解く力をリーダーとしての素養と位置づけています。

2025年度は棚田の模型を題材とし、数理的な分析力、課題発見力、課題解決力を見る問題と、ものが燃える条件と素材の特徴を調べる実験を題材とする問題が出題されました。

ポイント
  • 適性検査Ⅰは国語型で、複数の文章を正確に読み取り、論理的に表現する力が求められる
  • 適性検査Ⅱは算数・理科・社会を横断し、資料から情報を読み取り論理的に考察する力が問われる
  • 適性検査Ⅲでは数理的分析や課題発見・解決力を測り、リーダーとしての資質が評価される

東京都立武蔵高等学校附属中学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

東京都立武蔵高等学校附属中学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

東京都立武蔵高等学校附属中学校に合格するためには、どういう勉強をするべきなのでしょうか。科目別に見ていきましょう。

国語の勉強法

国語にはどう取り組めばよいのでしょうか。

時間内に速読をしよう

適性検査では読む力が求められます。適性検査Ⅰの読解文ではもちろんのこと、適性検査Ⅱ・Ⅲも問題文が長く、整理しなければならない情報ばかりです。制限時間内にすべてを読み込み、理解しなければならないとなると、スピードと読解力が必要です。スピードは個人差が大きいため、不足している場合は意識的なトレーニングが欠かせません。読む時間と字数を書き出し、一分あたりの速度を算出します。前回の記録をたたき台にして、次の目標を決めるとよいでしょう。

文章が多いとつい読み飛ばしてしまう人には音読をおすすめします。読み上げている最中に文章を見失ってしまうタイプであれば、指差しをする、定規を横にあてがうなどして、自分がどこを読んでいるかをその都度確認してみてください。本人は見失いたくて見失っているわけではなく、文字を追うのが不得意なのです。そのため、自分の視線を誘導することは大切な工夫だといえます。

作文を書く練習をしておこう

適性検査Ⅰでは作文の問題が出題されます。2025年度は「自分にとっての『謎』はなにか」というテーマでした。読解文と会話文を読んだ上で、それらの内容に絡めた出題となっていて、書く内容自体は独立したものです。あくまで自分の経験に基づいて考えを展開させていきます。字数は400字程度ですが、書き慣れていないと難しいでしょう。練習するようにしておきましょう。

書いたものは塾や家庭教師の先生、もしくは専門のサービスに頼んで添削してもらうようにしてください。どういう部分で減点されてしまうのかをその都度フィードバックしてもらわないと上達は難しいです。フィードバックされた内容はできるだけその場で頭に入れておき、次回同じ指摘をされないことを目指しましょう。文章のクセはなかなか直らないので意識的な取り組みが欠かせません。

東京都立武蔵高等学校附属中学校の国語対策
  • 適性検査では長文読解が必須のため、速読力と正確な読解力を身につける
  • 作文対策として、400字程度の文章を書く練習を重ねる

算数の勉強法

算数にはどう取り組めばよいのでしょうか。

図形の問題に慣れておこう

算数では、図形の問題に慣れておくようにしましょう。平面図形も立体図形も適性検査の問題では頻出です。図形と他の単元を絡めたような問題もよく出ます。過去問を通して出題傾向を知るところから始めましょう。かなりややこしく、情報の整理をしながら解くタイプの問題が多いです。

図形問題が苦手な子供にとっては間違いなく難しいので、早いうちに過去問で傾向を把握し対策を始めることをおすすめします。

考え方を説明する力を

算数関連の問題でも記述問題が多く出題されます。ただ答えを書けばよいタイプの問題は少ないです。考え方や解き方を説明することが求められます。たとえば、2025年度は適性検査Ⅲの大問一で二問、長い記述を求められるタイプの問題が出題されました。

どちらも式と言葉の両方が必要で、目安としては15行前後ぐらいになります。計算でミスをせず、なおかつ採点者に伝わるように書かなければなりません。

スピードが必須

記述問題は時間がかかるため、解くスピードが求められます。算数の問題をスラスラ解けるようにしていきましょう。過去問に挑む際は当日と同じようにタイマーをかけて臨んでください。出題形式は例年似ているので、時間配分の目安になります。

時間配分の感覚を磨いておかないと、最後まで解ききれず、大幅に失点してしまう可能性があります。

東京都立武蔵高等学校附属中学校の算数対策
  • 平面・立体を含む図形問題に慣れ、過去問で傾向を把握する
  • 答えだけでなく、式と言葉で考え方を説明する記述力を養う
  • 時間内に解き切るため、タイマーを使って演習し解答スピードを高める

理科の勉強法

理科にはどう取り組めばよいのでしょうか。

問題から解くための手がかりを拾えるように

実験に関する問題がよく出題されるので、対応できるようにしておきましょう。2025年度の問題を見るとわかるように、テーマ自体は馴染みのないものもあります。

たとえば適性検査Ⅱに出題されているおもりを糸で引く問題は力のつり合いに関連しますし、適性検査Ⅲに出題されているジュースについての問題は、水溶液や気体・液体・固体などの知識と関連します。ただし、解くにあたって必要となる情報は問題文と資料に落とし込まれています。問題文と資料を熟読し、解くようにしましょう。

計算問題が多いので対応できるように

実験関連の問題は計算を必要とする内容が多いです。問題文や図表から必要なデータを読み取りましょう。計算はケアレスミスで失点するケースも少なからずあるので、必ず見直しをするようにしてください。

東京都立武蔵高等学校附属中学校の理科対策
  • 見慣れないテーマでも、与えられた情報をもとに思考する姿勢を持つ
  • 計算問題が多いため、図表から必要なデータを正確に読み取る力を身につける

社会の勉強法

社会にはどう取り組めばよいのでしょうか。

学校で学んできた知識を問う問題ではない

社会関連の問題は暗記した知識を問うものではありません。会話文形式で展開する問題文と、複数の資料から必要な情報を読み取り思考しまとめるタイプの問題です。そのため、読解力・思考力・表現力が問われます。文章や資料を正しく読み取れていたとしても、的確な文章にまとめる力がないと得点するのは難しいです。社会の過去問を通し、記述問題に対応できる力を養いましょう。

ここ数年、社会は三~四行程度記述する問題が出題されています。文章はできる限り具体的に書いてください。三~四行の中に要点が詰まっているような文章を目指します。複数の資料からのデータを生かして、曖昧な文章にならないよう書きましょう。

ひとつのテーマを切り口に歴史を振り返る

2025年度は夏休みの旅行を切り口に大仏をはじめ、歴史や文化を掘り下げる問題が出題されました。2024年度は日本の貨幣を掘り下げる問題、2023年度は東京の水道の歴史についての問題でした。つまりひとつのテーマを切り口にして、そのテーマの歴史から出題する問題が多いです。

適性検査における社会関連の問題では、比較的入っていきやすいテーマといえるかもしれません。身構えずに臨みましょう。

東京都立武蔵高等学校附属中学校の社会対策
  • 暗記ではなく、会話文や資料から読み取り思考する力を身につける
  • 一つのテーマを切り口に歴史や文化を掘り下げる出題に慣れておく

読解力・思考力・表現力のすべてにスピードが必要

読解力・思考力・表現力のすべてにスピードが必要

適性検査ⅠからⅢまですべて問題文が長いため、スピーディーに読み込んで理解する能力が欠かせません。読解力を鍛えて、時間内に問題を終えられるようにしたいところです。そのためには速読を身につけておくことをおすすめします。

また、問題から必要な情報を読み取ったら、思考し、考えを表現しなければいけません。特に適性検査Ⅰでは作文問題があり書く力が必須です。適性検査Ⅱでも解き方や考え方をまとまった長さの文章や式に落とし込まなければなりません。適性検査Ⅲでは、分析・考察する力が問われ、やはり考えをまとめる力が多く求められます。

しかし、試験時間はそれぞれ45分しかありません。読むのだけではなく、思考するのにも書くのにもスピードが欠かせません。時間内に終わらせるためには、過去問を通して練習をしてイメージを掴む必要があります。必ず45分タイマーをかけて、時間内に解けるかを試してください。最初はおそらくまるで終わらないでしょう。それでも出題形式に慣れてくれば対応も早くなります。繰り返しの練習でレベルアップを図っていきましょう。出題形式自体はここ数年変わっていないので、比較的対策しやすいです。図形など頻出単元で苦手な部分が見つかったら集中的に対策することをおすすめします。

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