• 2025年12月28日
  • 2026年1月8日

川崎市立川崎高等学校附属中学校の受検対策。適性検査の出題傾向と勉強法

川崎市立川崎高等学校附属中学校の受検対策。適性検査の出題傾向と勉強法

川崎市立川崎高等学校附属中学校は、川崎市で初めての公立中高一貫校です。この記事では、川崎市立川崎高等学校附属中学校を受検する家庭に向けて、出題傾向と勉強法を紹介します。

そもそも川崎市立川崎高等学校附属中学校ってどんな学校?

そもそも川崎市立川崎高等学校附属中学校ってどんな学校?

川崎市立川崎高等学校附属中学校は、川崎市立川崎高等学校を母体校とする併設型中高一貫校です。教育目標として、「こころ豊かな人になろう」を掲げ、豊かな人権感覚の定着や高い志をもった学びを目指しています。
六年間の学びの中で重視しているのが、「川崎LEADプロジェクト」です。この「LEAD」は、Lは「Learn・学ぶ」、Eは「Experience・体験」、Aは「Action・行動」、Dは「Dream・夢」を意味します。国際理解と探究を学びの両輪に据えている学校です。

国際色豊かな取り組みと探究活動

国際理解の取り組みを六年間通して、さまざまに行っています。中学校では「English Challenge」での劇やスピーチ、「English Camp」での英語学習、「English Adventure」での海外生活の疑似体験などが用意されています。高校に進んでからは、高校生スクールビジットプログラムでさまざまな国の生徒と交流したり、希望者は海外研修に参加したり、「Stanford e-Kawasaki」で半年間のオンラインプログラムに参加したりすることが可能です。

また、探究活動では、中学一年生で「探究スキル学習」「学習発表会」を実施し基礎基本を定着化、中学二年生で「キャリア教育」「学習発表会」、中学三年生で「地域課題解決学習」「学習発表会」などを行います。高校一、二年生では地域をよりよくするための「かわさきよいまちづくりプロジェクト」やゼミ活動での成果を発表する「弥生祭」、高校三年生では各自で論文を執筆する「夢実現プロジェクト」を行います。

2025年度の進学実績のいくつかを紹介すると、京都大学2名、筑波大学1名、東京科学大学5名、東京都立大学2名、横浜国立大学5名、早稲田大学19名、慶應義塾大学7名などが挙げられます。

川崎市立川崎高等学校附属中学校の入試概要

川崎市立川崎高等学校附属中学校の入試概要

川崎市立川崎高等学校附属中学校の入試について見ていきましょう。

2026年度の入試

募集定員120名で2026年2月3日に適性検査を実施する予定です。ウェブサイトによる志願手続きは2025年12月22日から2026年1月5日まで、出願書類の提出期限は2026年1月6日から1月8日までに設定されています。この短い期間内の消印が押された出願書類のみ受付可能なので、忘れないよう注意が必要です。入学願書と調査書を角形二号封筒に入れて簡易書留で送ります。出願書類提出用封筒貼付用紙を貼り付けてください。当日は受検票持参です。受検票は出願サイトから印刷できます。

配点は、適性検査Ⅰ・Ⅱと調査書が9対1の割合です。調査書では小学校六年生の前期終了時の全教科の評定を見ます。3学期制の場合は2学期までです。なお、受験資格として志願者本人及びその保護者(親権者又は未成年後見人)が共に川崎市内に住所を有していることが必要となります。

2025年度の入試倍率

2025年度は募集人員120名、応募人員508名で、最終応募倍率は約4.2倍でした。2024年度は120名の募集人員に、応募人員が493名であったため、最終応募倍率は約4.1倍でした。なお、最終応募倍率は小数点第二位以下を四捨五入しています。

入試年度応募人員募集人員最終応募倍率
2025年度508名120名約4.2倍
2024年度493名120名約4.1倍

川崎市立川崎高等学校附属中学校における適性検査の出題傾向

川崎市立川崎高等学校附属中学校における適性検査の出題傾向

川崎市立川崎高等学校附属中学校の適性検査における出題傾向は以下のとおりです。

適性検査Ⅰは地元についての要素が強い

適性検査Ⅰは試験時間45分で大問は三つです。2025年度は大問一が60点、大問二が100点、大問三が90点の配点になっています。2024年度とは配点が違うので注意が必要です。社会科学的・自然科学的および数理的な問題が出題されます。図表やグラフといったデータから必要な情報を読み取り、整理、分析を経て問題解決する力が求められる問題です。思考力・判断力・表現力などが欠かせません。

2025年度の大問一はたろうさんとはなこさんとけいこ先生の会話形式で問題が進んでいきました。世界地理を導入部に据え、そこからは川崎キングスカイフロントへと話が移り、川崎市に住む人たちの仕事の話になっています。大問二は水溶液やてこの原理といった理科の問題、大問三はピザの直径や将棋の盤面の正方形、星の明るさやピアノの弦についての問題が出題されました。どれも算数的に考える問題です。

2024年度の問題も、テーマこそ異なりますが類似する構成です。科目に分類するならば、大問一が社会、大問二が理科、大問三が算数の順で、大問一は地元に関連する内容となっています。

適性検査Ⅱは国語関連の問題

適性検査Ⅱは試験時間45分で大問は二問です。200点満点中、大問一が110点、大問二が90点の配点になっています。2024年度とは配点が違うので注意が必要です。文章の内容を的確に読解する力や、理解した内容を設問に合わせて表現する力が求められます。また、自分の考えを表現する力や社会性が身についているかなどを見る問題も出ています。

2025年度の大問一は岡本太郎についての説明文でした。説明文の内容を受けての会話文が続き、そのあと設問に移ります。なお、2024年度の大問一は適性検査のために作成されたオリジナルの物語文で、毎年説明文が出ているわけではありません。

大問二はある状況について読み、自分の意見を書く作文試験が用意されています。物語文の読解は、選択問題がメインで記述問題もあります。作文に関しては、原稿用紙の使い方をあらかじめ頭に入れ直しておくとスムーズに書けるでしょう。字数は300字以上400字以内です。

ポイント
  • 適性検査Ⅰは地元に関連したテーマが多く、社会・理科・算数を横断した思考力が求められる
  • 適性検査Ⅱは国語関連が中心で、読解力とともに自分の考えを文章で表現する力が問われる

川崎市立川崎高等学校附属中学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

川崎市立川崎高等学校附属中学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

川崎市立川崎高等学校附属中学校に合格するためには、どういう勉強をするべきなのでしょうか。科目別に見ていきましょう。

国語の勉強法

国語にはどう取り組めばよいのでしょうか。

物語文も説明文も読めるように

適性検査Ⅱでは物語文も説明文も出題されてきました。そのため、どういうジャンルの文章が出ても意味をとれるよう読み慣れておきましょう。文章自体の難易度はそんなに高くなく、比較的読みやすい内容となっています。

作文の決まりに対応できるように

年度によって配点は異なりますが、かなり大きな配点で作文が出題されています。書けないと、大きな失点になるので、最後まで書ききれるようペースをつかんでおいてください。段落数や改行時のスペースなどの指示が書かれているので、必ず決まりを確認して書きましょう。せっかく300字以上400字以内の長文を書くのに、求められているルールを守れていなかったばかりに減点されては大変です。

また、適性検査Ⅱの制限時間は45分なので、その中で仕上げきれるよう過去問を通して時間配分に慣れておきましょう。

作文は具体的な例示を踏まえて書こう

作文のテーマは設問のテーマに対して、自分だったらどのような意見を持つか、どのような行動をするかなどが問われます。作文試験では表現力と社会性が問われているので、自分自身の意見をまとめ、できることを、やりたいことを考えて表現する力が必要です。

作文では、つい漠然とした表現で「いいこと」を書いてしまいがちですが、そうではなく、できるだけ例示をし、より具体的に書くことを目指しましょう。設問にも「具体的に」という言葉がよく見られます。抽象的で観念的な作文にならないよう、具体的な行動を挙げていけるようにしてください。

川崎市立川崎高等学校附属中学校の国語対策
  • 物語文・説明文のどちらにも対応できる読解力を身につける
  • 作文は配点が高いため、時間配分を意識して最後まで書き切る練習をする
  • 抽象的にならないよう、具体例を挙げて自分の考えを表現する力を養う

算数の勉強法

算数にどう取り組めばよいのでしょうか。

図形を使った問題が多い

算数では図形の要素を取り入れた問題が多く見られます。過去問をやってどんな問題が出題されてきたかを早めに確認しておきましょう。図形は苦手な子供の多い単元なので、早めに取り組んでおきたいところです。

2025年度は将棋の盤面を構成する正方形のマスに法則性を見出す問題が出ました。これは図形問題というより図形を用いた問題といったほうが正確です。図形は規則性や条件整理などの問題とも相性がよいので、さまざまな問題と関連して出題されます。なお、2024年度は文字のデザインを見て、文字を線で囲み、囲んだ部分の面積を考える問題でした。

式や考え方を書く問題は限られる

採点対象として、式や考え方を書く問題はあまりありません。基本的には答えを書く問題が多いです。答えだけを書く問題が多いということは、部分点がつくことはまずないので、注意して解きましょう。ケアレスミス対策が求められます。

川崎市立川崎高等学校附属中学校の算数対策
  • 図形を用いた問題が多いため、過去問で出題パターンを早めに把握する
  • 記述よりも答えのみを書く問題が中心で部分点は期待できないため、ケアレスミスをしない正確さを身につける

理科の勉強法

理科にはどう取り組めばよいのでしょうか。

基礎知識を問う問題が多い

理科の問題では会話文を通して、基本的な知識を問うような問題が出題されています。たとえば、2025年度の問題ではキャンプ場で沸かしたお湯について話しながら、沸かす際の泡の正体について答える問題が出ました。「水蒸気は気体、湯気は液体」という知識を確認する問題です。2024年度はサマーキャンプについて話していて、その中で太陽の動きについて問うています。2023年度は屋上に設置されたビオトープについての話題から、昆虫の体のつくりについての問題などが出ました。

どれも理科の教科書に載っている基礎知識ばかりです。思考力を問う問題というより、押さえるべきポイントが頭に入っているかどうかが重視されています。

計算問題も頻出

理科において、計算問題も出題されています。難しい計算ではなく、基礎的な知識を問う問題ばかりです。たとえば、2024年度は天体の移動についての計算問題が出ています。教科書レベルの計算なので、基本が頭に入っていれば解けるでしょう。

川崎市立川崎高等学校附属中学校の理科対策
  • 会話文形式の問題に慣れ、基本事項を正しく読み取る練習をする
  • 基礎的な計算問題に対応できるよう過去問などを反復し、正しい答えを導き出す力を身につける

社会の勉強法

社会にはどう取り組めばよいのでしょうか。

川崎にちなんだ問題が多い

地元である川崎に関連する問題がよく出題されます。そのため、理科とは違い、あまり教科書的な問題は出題されず、会話文や資料、グラフや図表から思考するタイプの問題が多いです。

知識の下地がない内容が出題されるということは、逆に言えば提示された情報から必要な内容が読み取れれば必ず解けるということになります。慌てず、複数の資料に目を通し、設問に答えましょう。情報をたくさん提示して、必要なデータを読み取れるかが問われています。日頃からグラフや図表の問題に慣れておきましょう。

選択問題では注意力をもって

選択問題が出題されますが、「適切なものを選びなさい」という問題ばかりではありません。むしろ「合わないものを選びなさい」「合わないものを『すべて』選びなさい」といった条件の問題も出題されています。

選択問題では前の問題の条件を引きずってしまいがちです。注意力をもって臨まないと失点してしまうので、設問を確認するようにしてください。

川崎市立川崎高等学校附属中学校の社会対策
  • 提示された情報から必要な内容を整理する力が求められるため、グラフや図表を正確に読み取る練習をしておく
  • 設問の指示を丁寧に読み、思い込みによるミスを防ぐ力を養う

記述問題は少なめだが作文問題への対策は必須

記述問題は少なめだが作文問題への対策は必須

一般的な適性検査に比べると、記述問題は少なめだといえます。しかし、適性検査Ⅱでは作文問題が出題されるため、長い文章を書く力は必須です。

適性検査Ⅰでは会話文形式でさまざまなテーマを扱います。科目も横断的で、算数、理科、社会のさまざまな要素が詰め込まれている内容です。川崎市立川崎高等学校附属中学校ならではの問題で、地元川崎に絡めた出題が多くを占めます。ただし、地元に詳しくなければ解けないような問題ではありません。設問の中で説明され、図表やグラフが提示されるので、データを読み解いて解き進めることが可能です。

適性検査Ⅱでは、読解や作文、つまり国語関連の問題が出題されます。読解文では説明文や物語文、その内容を受けての会話文などが出題されます。年度によって出題される文章のジャンルは異なるので、あらゆるジャンルに対応できるようにしておきましょう。

また、配点の大きい作文問題を確実にクリアしたいところです。作文では設定されたテーマや状況において、自分の意見や考え、具体的な行動が問われます。自分自身について知らなければ書くのが難しいので、日常的にさまざまなテーマにおいて「自分はどう思っているのか」「どうしたいのか」「なにができるのか」を整理する習慣をつけておきましょう。

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