千葉県立千葉中学校は、長い歴史に支えられた中高一貫教育校です。この記事では、千葉県立千葉中学校を目指す家庭に向けて、適性検査の出題傾向と勉強法を紹介します。
そもそも千葉県立千葉中学校ってどんな学校?

千葉県立千葉中学校の歴史を遡ると、明治11年の千葉師範学校校内における千葉中学校の創立に端を発します。その後、昭和23年に学校教育法により高等学校となり、平成20年に県立千葉高等学校に県立中学校が併設され、第一期生が入学しました。現在に至るまで長い歴史を紡いできた伝統校です。周囲には、県立中央図書館、千葉県文化会館、千葉市立郷土博物館があり豊かな施設環境に恵まれています。
「高い知性」「豊かな人間性」「高い志」を教育目標としていて、玄関前の記念碑にある「文武不岐」の言葉のとおり、文系・理系ではなく両者一体となった教育活動を展開。加えて、人間力を養う三つの協同、すなわち学びの協同、社会との協同、家庭との協同を掲げています。
学校においては、千葉高校の教員が担任あるいは教科担任として配置されているため、充実した学習サポートが可能です。社会人講演会や職場体験等、実社会に触れる機会も用意されています。行事も六年間、継続性のあるプログラムで実施され、部活動は原則中高共通です。異年齢集団の中で社会性を身につけられるような仕組みを整えています。
なお、千葉高校進学時に入試はありません。進学後は他の高校や大学と同様に、必要な単位の履修と修得ができなければ進級・卒業ができない仕組みです。
千葉県立千葉中学校の入試概要

千葉県立千葉中学校の入試について見ていきましょう。
2027年度の入試
2027年度の入試は、募集定員80名です。現時点では日程のみが発表されています。一次検査に合格すると二次検査が受けられる流れです。一次検査は2026年12月5日に実施、一次検査の結果発表は2026年12月16日。二次検査は2027年1月24日実施で、二次検査の結果発表は2027年2月1日です。
検査内容については例年と同様であれば、一次検査では適性検査1-1、適性検査1-2を受けます。二次検査では適性検査2-1、2-2、プレゼンテーションを含む集団面接です。面接では、人の話を聞く力、人にわかりやすく自分の考えを伝える力が問われます。日頃の勉強の際にも、解き方や考え方を人に説明する機会を作るとよいです。相手に伝わりやすい話をするのは難しいため、面接対策としてはもちろん、学習においても発表力を身につける練習をしておきましょう。
手続きについても現時点では日程のみが発表されています。インターネットでの出願登録と入学検査料の納付は2026年10月27日から2026年11月9日まで。例年どおりの手順であれば、印刷した入学願書を小学校に提出し、返却された後は提出書類一式を、「宛名票」を貼付した角形2号の封筒に入れて、簡易書留で志望校に送付する流れとなります。受付期間は2026年11月16日から2026年11月18日までです。
2026年度の入試倍率
2026年度は募集人員80名、受検者数430名で、実質倍率は約5.4倍でした。2025年度は80名の募集人員に、受検者数が489名であったため、実質倍率は約6.1倍でした。なお、実質倍率は小数点第二位以下を四捨五入しています。
| 入試年度 | 受検者数 | 募集人員 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|
| 2026年度 | 430名 | 80名 | 約5.4倍 |
| 2025年度 | 489名 | 80名 | 約6.1倍 |
千葉県立千葉中学校における適性検査の出題傾向

千葉県立千葉中学校の適性検査における出題傾向は以下のとおりです。
適性検査1-1は社会関連の内容
適性検査1-1は、試験時間45分で大問二つの構成です。資料からデータを読み取るタイプの問題が多く出ます。
2025年度の大問一は日本の農業についてで、日本の農業が抱える問題点や工夫についてでした。農業従事者数、耕地面積、輪作、スマート農業などさまざまなテーマについて掘り下げていく内容です。大問二は外国人との共生社会についての出題で、どのように効果的なコミュニケーションをとっていくかを考える内容です。大問一も大問二も難易度は問題によって上下しました。
適性検査1-2は理数関連の内容
適性検査1-2は試験時間45分で大問二つの構成です。大問一では算数に関連する問題が出題されています。2025年度は場合の数や推理算、ニュートン算などでした。図形も頻出単元なので、作図含めて対策が欠かせません。大問二では生物の特徴がどのように受け継がれていくのか、その規則性について考える問題が出ました。情報整理・運用力・論理的思考力が問われます。
適性検査1-1と同様に難易度順ではなく、解きやすい問題と解きづらい問題が混在している出題形式です。
適性検査2-1は理数関連の内容
適性検査2-1の試験時間は45分で大問は二つ、2025年度は大問一が理科関連で、大問二が算数関連の出題です。大問一は雨と濡れる量についての問題で、グラフや面積を使いながら解きます。大問二は立体図形、平面図形についての問題です。断面図を考えたり、比を考えたりする問題が出題されました。
図形では、相似、合同といった図形の基本を手掛かりに解く問題が頻出です。
適性検査2-2は国語関連の内容
適性検査2-2の試験時間は45分で大問は三つ。2025年度は国語関連の出題で、大問一は放送音声がありました。音声を聞いて問題の内容と照合させて解く問題です。大問二は二種類の文章が出題されるので、読み取りを行います。大問三も読み取りです。会話文を含めた空欄補充の問題や作文問題などが出ました。作文は15行から20行程度の記述が必要となるため、かなりまとまった分量です。
読み書きすべてにおいてボリュームがあるので、的確な時間配分がカギになります。
- 適性検査1-1は社会関連中心で、資料から情報を読み取り、課題を分析・考察する力が求められる
- 適性検査1-2は算数・理科関連で、場合の数・図形・規則性などを通して論理的思考力が問われる
- 適性検査2-1は理数型で、グラフや図形を用いた数理的処理力・判断力が重視される
- 適性検査2-2は国語関連で、音声・複数文章の読解とまとまった作文力が求められる
千葉県立千葉中学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

千葉県立千葉中学校に合格するためには、どういう勉強をするべきなのでしょうか。科目別に見ていきましょう。
国語の勉強法
国語にはどう取り組めばよいのでしょうか。
国語型の適性検査への対策を
国語型適性検査では、いくつもの文章を読まなければなりません。比較的読みやすい平易な説明文が多いですが、制限時間内に読み込めるようにしておきましょう。国語型の適性検査では作文問題などで時間をとられてしまうため、対策が欠かせません。
まず適性検査2-2を45分で解いてみて、解ききれるかどうかを試しましょう。終わらなかった場合、読むことに時間をとられているのか、書くことに時間をとられているのかを分析してください。
読む速度をアップする
読むことに時間をとられ過ぎている場合は、速読に慣れなければなりません。文章を読む際には、時間を計って一分あたりの字数を記録していきましょう。読むのが遅い子供は、読んでいる行を指差して自身の視線を誘導してあげるのもひとつの手です。文章を読もうとしても、つい視線がさまよってしまう子供は多いので、そういったタイプには有効でしょう。
20字~40字の記述問題に対応できるように
記述問題が出題されます。20字~40字程度が多いので、対応できるようにしておくとよいです。抜き出しというより記述力が求められる問題が多く出ます。
作文問題に対応できるように
15行以上は書く必要があるので、まとまった文章を書くことに慣れておかないと難しいです。どのような構成で書くかについては細かな指示が問題にあるので、守って解くようにしましょう。作文問題は過去問や類題で練習し、塾や家庭教師の先生にチェックしてもらってください。添削してもらって必ずフィードバックを受けましょう。
改善点を書き出して次からは指摘されたポイントを意識した文章を書くようにします。記述問題、特に作文問題は自己採点でレベルアップしていくのは難しいです。自分自身の文章の癖を見つけるためにも、プロの目を通したチェックが必要です。
- 国語型適性検査は文章量が多いため、45分で解き切る練習を重ねる
- 読むのが遅い場合は、分速を記録し速読トレーニングを行う
- 20〜40字程度の短い記述問題に対応できる力を養う
- 作文は必ず添削を受け、改善点を次回に生かす
算数の勉強法
算数にはどう取り組めばよいのでしょうか。
図形問題の対策をしよう
図形は出やすい分野なので対策しておきましょう。特に立体の断面を考える問題は不得意な子供が多いです。早いうちから取り組んでおく必要があります。
また、図形の出題のされ方もさまざまで、たとえば2025年度は特定の操作を経てできる図形についての問題が出題されています。複合的な要素によって構成されている問題なので、ただ図形を解くよりも難しいです。答えを導き出すまでの時間も長くかかることが多いので、その場合は問題の優先順位を考えて臨むのがよいです。
場合の数の問題を素早く解けるように
場合の数の問題もよく出ます。場合の数はひたすら書き出す問題や計算を必要とする問題などさまざまなパターンがありますが、それも含めて素早く解けるようにならなければなりません。
場合の数の問題はできるだけ多く解いて、問題のバリエーションを把握しておくとよいでしょう。
図示する問題にも対応できるように
算数関連では図示が必要な問題も出題されます。書かれた図形に直接、線を書き入れるような問題です。過去問をやり込んで出題傾向を把握しておいてください。
- 複合的な図形問題では、解く順番や時間配分を意識する
- 場合の数は多様なパターンを経験し、素早く処理できる力を養う
- 図に書き込みながら解く図示問題にも対応できるようにしておく
理科の勉強法
理科にはどう取り組めばよいのでしょうか。
必要な情報をまとめる力を
理科でも書き出して整理していくタイプの問題が出題されます。2025年度は生物分野で規則性の問題のような出題形式でした。必要な情報を効果的にまとめられるようにしましょう。
こうしたタイプの問題は時間がかかるので、正答に最短で辿り着く解法を選びたいものです。そのためには類題をこなし、解き方の引き出しを増やしておく必要があります。
簡単な問題と難易度が高い問題が混在
時間のかかる問題が出題されているときは、解く順番を考えて臨むようにしてください。難問や手間のかかる問題で足踏みしてしまうと、他の問題にまで手が回らなくなります。千葉県立千葉中学校の問題は順番にレベルアップしていくわけではないので、難易度を早い段階で判断する力が必要です。
計算問題が多い
理科では計算が必要となる問題が多く出題されます。実験関連の計算問題に慣れておきましょう。グラフや表などから必要な数字を読み取り、答えを求められるようにしておくことをおすすめします。
また、計算関連ではどうしてもケアレスミスが発生しがちです。試験時間がタイトなので、見直す時間がとれるかはわかりません。一問一問ミスをしないように注意して解くようにしましょう。
- 必要な情報を書き出し、整理して解く力を身につける
- 難易度を見極め、解く順番を工夫して時間配分を意識する
- 実験や資料をもとにした計算問題に慣れ、ケアレスミスを防ぐ
社会の勉強法
社会にはどう取り組めばよいのでしょうか。
資料から必要なデータを読み取る力を
社会では資料から必要なデータを読み取る力が必要です。図表やグラフなどから問題で問われている内容を読み解きましょう。ひとつの資料を正しく理解する力はもちろんですが、比較検討してデータを読み取ることも必要です。
思考力が必要な問題が多い
社会を解く際には思考力が必要な問題が多いです。課題発見力や問題解決力が必要となります。社会問題や時事問題を反映した上で、考えさせる問題が出るので、読解力も欠かせません。解く側に問題提起をしているともいえる内容です。
- 図表やグラフから必要なデータを正確に読み取る力を養う
- 社会問題を踏まえた思考力・課題発見力・問題解決力を身につける
一次検査、二次検査、面接を勝ち抜く力を養おう

千葉県立千葉中学校の適性検査は一次検査、二次検査のふたつがあります。一次検査も二次検査も二種類あるので、出題傾向を把握した上で対策を練りましょう。
国語は国語型の適性検査が出題され、読解力、記述力共に必要なので、念入りに備えておきたいところです。文章をいくつも読まなければなりませんし、作文問題も解けるようにしなければならないため、国語が不得意な子供にとっては大きな負担となります。スピーディーに読み、的確に内容を理解する力、記述する力を身につけましょう。
算数は図形や場合の数などが複合的に出題されます。時間のかかる問題が多いので、さまざまなパターンの問題に慣れて、解くための引き出しを増やしておきたいところです。また、図に書き込むような問題にも対応できるようにしておきましょう。
理科は計算問題が頻出なのでケアレスミスを避けてください。また、算数のようにいろんなパターンを整理して書き出す必要のある問題が出ることもあります。作業量が多い問題は、解く順序に気をつけて時間配分を間違えないようにすることをおすすめします。
社会は時事問題や社会問題を受けた出題があります。資料が多く提示されるので、必要な情報を複合的に読み取れるようにしましょう。
