【中学受験直前】受験生の一日。冬からのスケジュール

【中学受験直前】受験生の一日。冬からのスケジュール

中学受験直前期は、受験生も焦りが出てきます。そのため、あたふたしてしまって効率よく勉強できない子供も多いです。この記事では、中学受験直前のスケジュールや、それに伴う受験生の一日の過ごし方を紹介します。

目次

冬休み前から中学受験に備える。十二月の受験生

冬休み前から中学受験に備える。十二月の受験生

十二月の受験生はやるべきことがいっぱいです。まずは、受験生のいる家庭がこなすべきスケジュールを確認しましょう。

受験生のいる家庭がこなさなければならないこと

受験生のいる家庭がこなさなければならないことは大まかに以下のとおりです。

家庭でやるべきこと
  • 受験校の選定
  • 出願に向けた準備
  • 模試(最後の模試)
  • 過去問
  • 冬期講習

受験校の選定をし、出願準備をしよう

受験校の選定では、全落ちすることのないよう塾や家庭教師と綿密に打ち合わせを重ねましょう。同時に出願への準備も必要です。受けるかどうか迷っている学校についても、資料を取り寄せるようにしてください。

「やっぱり受ける!」と思い直してから手配していては間に合わない可能性が高いです。書類に不備があっては大変ですので、十二月のうちに書類の準備は終えておきます

なお、出願といえば基本的に一月ですが、いわゆる「一月校」は十二月下旬の出願になります。忘れないようにしましょう。

十二月に受ける模試が最後の模試

一月にも模試はありますが、十二月に受ける模試が最後の模試であるケースが大半でしょう。直前期は、模試のために勉強する必要はありません。あくまで受験校の勉強を優先してください。その結果、模試の成績が悪くても仕方ありません。割り切って臨みましょう。

過去問の点数を合格ラインに近づけよう

十二月の段階で、過去問が合格ラインに届いていない子供はたくさんいます。そのため、ここからの追い上げが勝負です。過去問を通して受験校の出題傾向や自分の弱点をつかみましょう。

冬休み前の受験生。一日の勉強時間は?

冬休み前の受験生は学校がありますから、早朝に勉強していない限り、平日の勉強のスタートは基本的に夕方です。そのため、一日の勉強時間は塾や家庭教師を入れて四時間程度が限度でしょう。

宿題だけではなく、自分に合った受験対策を進めていくためには集中力が必要です。そうしないと、四時間ではとても足りません。睡眠時間を確保するためにも、適宜休憩を入れながら手早く片付けましょう。

学校が終わったらすぐ受験対策に切り替えを

学校が終わったらすぐに受験対策に取り掛かる必要があります。帰宅してひと息ついたら、できるだけ早く気持ちを切り替えて塾や家庭で勉強しましょう。

塾に通っている場合は、授業より早めに行き、先生に質問したりプリントをもらったりするとよいです。家庭教師の場合は先生が来たときにすぐ質問できるよう、自分のわからない箇所を整理しておきましょう。

直前期は勉強量が増えて、質問数もかなり多いはずです。コンスタントに質問できるようルーティンを確立しておかないと、処理が追い付かなくなります。

塾の授業中に寝てしまうことのないように

塾や家庭教師の授業中、うとうとしてしまう受験生は少なくありません。受験勉強を頑張り過ぎて、生活リズムを崩しているのです。

眠いまま授業を受けても意味がないので、素直に先生に申し出て顔を洗ってくるとよいでしょう。その上で、生活リズムを見直しましょう。就寝時間と起床時間を見直さない限り、授業中の眠気は続きます。どう考えても非効率的です。授業中に内容を理解できないと、家に持ち帰るはめになります。それではますます睡眠時間が減ってしまいかねません。

夜型の生活をしているのならば、朝型の生活に切り替えてみることをおすすめします。そもそも、受験本番は早起きをするはずです。受験本番に向けて体のリズムを合わせないと、本番当日に眠気がとれない事態に陥りかねません。

冬休み中、受験生はどう過ごすべき

冬休み中、受験生はどう過ごすべき
冬休みの受験生はどういう過ごし方をすればよいのでしょうか。

冬休みに入ったら朝から勉強に集中できる環境づくりを

冬休みに入ったら、朝から勉強できるようなルーティンを確立したいものです。そのためには冬休み前からある程度計画を立てておいてください。

塾や図書館の自習室を活用する場合は何時から入れるかを確認しておきましょう。

自室で勉強するのであれば、先に部屋や書類の片付けをして、勉強中に注意力が逸れないようにしたいところです。塾のテキストや問題集、プリントの類が増えすぎてグチャグチャになっている家も多いでしょう。

しかし、とりこぼしなく勉強するためには、整理しておく必要があります。わからない問題をすぐ取り出せるように、やる予定の問題やり直す問題やり終えた問題をそれぞれ分けておいてください。

自分の集中力が高まる時間帯を把握しよう

よく「朝のうちに高い集中力が必要な勉強を終えて、夜は作業的に片付けられる勉強をしよう」と言います。たしかに、これもひとつの取り組み方です。しかし、子供によって集中できる時間帯にはばらつきがあります

自分の勉強がスムーズに進む時間帯がいつかを把握して、算数の応用・発展問題や国語の読解文はその時間に割り振りましょう。暗記なら寝転がりながらでもできますし、暗記カードなどで作業的に覚えられます。

冬期講習が始まったら

六年生の冬期講習はとにかくコマ数が多く、正月特訓を行う塾であれば、「冬休み中はずっと塾にいる」生活になります。その場合は自習室に居残り、塾にいる間に宿題を片付けてしまいましょう。
その日習った内容も塾でやり直してしまいます。そうすると、塾の先生にその場で質問できますから家でやるより効率的です。自習室のない塾の場合は、基本家庭でやらざるを得ませんが、その場合は授業でわからなかった内容をその都度確認しておきましょう。

家庭教師サービスのコースのひとつに冬期講習がある場合は、わからないところを授業冒頭で伝えてください。質問から始めることをルーティンにすれば、メリハリから授業にも緊張感が生まれます。

中学受験直前の受験生。冬休みの勉強時間は?

目指す中学校のレベルや本人の学力にもよりますが、目安としてだいたい八~九時間ぐらいは勉強したいところです。これは冬期講習の時間を含みます。
たとえば四谷大塚は一日400分(6時間40分)の授業がありますから、残り1時間20分~2時間20分程度の勉強をしたいところです。休憩は適宜入れていきましょう。

説明するだけではなく説明させよう

子供の理解がおぼつかない箇所は、子供を先生役にして授業をさせるのがよいでしょう。曖昧な理解のままで覚えた気にならないように、解き方を説明させてください

他人にイチから説明できれば自分でも理解できています。なかなか暗記できないところも同様に、先生役を演じてもらうと意外とスムーズに覚えられます。そのまま知識を定着化させて、本番に臨みましょう。

受験校の問題を比較・分析してみよう

一月以降はとにかく、過去問で合格ラインに到達することだけを考えて、実力アップを図っていきましょう。受験校の中で点数が取りやすい学校、取りづらい学校があるはずです。それは問題の難易度の違いもありますが、出題傾向の違いによるところも大きいです。

同じ単元なのに点数がとれなかったとしたらそれはなぜなのか、比較して考えることで見えてくるものがあります。自分の苦手な出題形式はどんなものなのかを見極めて、徹底的にやり込んでください。

合格ラインに到達するためにやるべき内容を可視化する

直前期の受験生は大きな不安を抱えています。そのため、毎日取り組むべき内容ができるだけはっきりしていたほうがよいです。課題を書き出し、塾や家庭教師の先生と相談し、日割りに落とし込みましょう。

直前期の大晦日やお正月の過ごし方。一月の予定は

直前期の大晦日やお正月の過ごし方。一月の予定は
中学受験直前の大晦日やお正月はどのように過ごすのが正解なのでしょうか。

中学受験直前期は帰省するべき?

中学受験直前期に帰省するべきかどうかは、各家庭の判断によります。遠方の場合、感染症対策も兼ねてわざわざ帰省しないという家庭も多いです。

お正月の勉強はどのぐらいするべき?

大晦日や元旦も通常どおり勉強する子供はいます。しかし、子供が息抜きをしたいようであれば、大晦日と元旦だけはお休みにするとよいです。

正月特訓に出る

多くの塾で冬期講習とは別に正月特訓を実施しています。帰省しないで年末年始も勉強する予定なのであれば、出るとよいでしょう

受験生の一月の予定は

受験は二月から始まる学校が多いですが、一月校」と呼ばれる一月受験の学校もあります。二月受験の学校は基本的に一月中に出願するので、手続きを忘れないようにしましょう。

個別指導や家庭教師の併用も積極的に

個別指導や家庭教師の併用も積極的に

受験直前期にもかかわらず成績が上がらない場合は、個別指導や家庭教師を活用してみるとよいでしょう。

集団授業だけでは間に合わない場合

塾の集団授業だけでは成績が思うように上がらない場合は、この時期からでも個別指導や家庭教師を併用するとよいでしょう。
個別指導や家庭教師といっても、なにか新しい内容の勉強を始めるわけではありません。自力だけでは難しい部分をフォローしていく役割です。わからない問題の質問も、個別指導や家庭教師を活用すればスムーズに消化できます

個別指導や家庭教師の指導内容に目を通そう

塾の集団授業と併用する場合は、個別指導や家庭教師の指導内容が嚙み合っているかどうか目を通しておきましょう。この時期は少しのタイムロスが合否を分けるので、塾の補習的位置づけとしてちゃんと機能しているかどうかを確認する必要があります。

一月は小学校に通うべき?

一月は小学校に通うべき?

一月になると小学校を休む受験生も多いです。実際、どうするべきなのでしょうか。

なぜ一月に小学校を休む家庭が多いのか

中学受験を控えた家庭がなぜ一月に小学校を休ませるのかといえば、ひとつは勉強時間の確保のため、もうひとつは感染症対策のためです。

学校での勉強が、受験に直結していることはほぼありません。タイムロスを避けるために、小学校を休ませる家庭はたくさんあります。学校で勉強する時間をそのまま受験対策にあてるというわけです。

もうひとつは、感染症対策です。冬場はさまざまな感染症が流行る傾向にあります。予防のためには人との接触を減らすのが一番です。小学校では多数の子供と接触せざるを得ませんから、受験前だけは休ませたいと考える家庭がたくさんあります。

一月に行くか行かないかは家庭の方針次第

一月に小学校に行くかどうかの判断に正解はありません。こればかりは家庭の方針次第になります。

勉強時間が増え、感染症対策ができる点はたしかにメリットですが、休むことによって発生するデメリットもあります。登校によって完成していた生活リズムが崩れかねませんし、友達との交流の機会を奪い子供にストレスを与えることもあるでしょう。休むことが必ずしもよい結果をもたらすとは言えないのです。

また、長い期間休むと、周囲の子供たちも「あの子は受験をする」と認識します。万一全落ちをした日には、注目を集めてしまうリスクがあります。

学校には早めに相談しておこう

休むかどうか迷っているのであれば、とりあえず迷っている事実だけでも学校に伝えておきましょう。いきなり「しばらく休みます」では印象もよくありません。

なお、受験生が占める割合によって、学校の対応はかなり異なります。慣れている学校もあれば、手探りの学校もあるのです。

冬からのスケジュールを見直して合格をつかもう

冬からのスケジュールを見直して合格をつかもう

冬からの学習スケジュールは合否を左右するものです。優先順位を見直しながら塾や家庭教師と相談し、本番までの計画を立てましょう。

冬休み前は一日四時間程度勉強するようにしてください。冬休みに入ってからは、午前中のうちに三時間午後から三時間勉強して、残り二時間程度勉強するつもりでいましょう。やるべき内容はリストアップして可視化しておくとよいです。

時間を長くとっても、集中できなければ意味がありません。塾に自習に来ていても、集中できない子供もいます。その場合、個別指導や家庭教師サービスを活用して、集中できる環境を整えておくとよいです。

一月に小学校に通うべきかどうかは、親だけの判断で決めないほうがよいです。メリット・デメリットをよく理解した上で、ぜひ子供と話し合ってみてください。

直前期の踏ん張りが合否を左右します。最後まであきらめずに仕上げていくとよいでしょう。


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