• 2025年11月28日
  • 2025年11月29日

東京都立両国高等学校附属中学校の受検対策。適性検査の出題傾向と勉強法

東京都立両国高等学校附属中学校の受検対策。適性検査の出題傾向と勉強法

東京都立両国高等学校附属中学校は併設型中高一貫校です。この記事では、東京都立両国高等学校附属中学校を目指す家庭に向けて、適性検査の出題傾向と勉強法を紹介します。

そもそも東京都立両国高等学校附属中学校ってどんな学校?

そもそも東京都立両国高等学校附属中学校ってどんな学校?

東京都立両国高等学校附属中学校は、明治34年(1901年)に、東京府第三中学校として開校した歴史を持つ伝統ある中高一貫校です。平成18年(2006年)に附属中学校を開校し、中高一貫教育校として歩みを進めてきました。質の高い授業と、知識と熱意をもった先生による指導を受けられる学校です。さらに、補習による手厚いサポートと、家庭学習の徹底を行っています。

教育における特徴として、「志学」が挙げられます。6年間を通したキャリア教育の一種で、中学校での「職場体験」や「卒業研究」、高校での「探究活動」といった学習が該当します。

英語教育にも力を入れていて、日本人と外国人講師による協働授業を実施しています。また、言語能力の育成にも注力していて、グループ活動スピーチプレゼンテーションなどを行っています。理数教育も充実していて、答えに至る筋道に重きを置いた授業や、実験・観察を通した科学的思考力の養成に努めています。

高校卒業後の進路として合格実績を見ると、2025年度は国立大学合格者が43名、公立大学合格者が5名、省庁大学校合格者が2名、私立大学合格者が448名でした。合格した大学を一部挙げると、東京大学7名、京都大学1名、一橋大学1名、筑波大学5名、早稲田大学49名、慶應義塾大学18名です。なお、これらの合格実績は延べ人数で示されています。

東京都立両国高等学校附属中学校の入試概要

東京都立両国高等学校附属中学校の入試概要

東京都立両国高等学校附属中学校の入試について見ていきましょう。

2026年度の入試

2026年度の入試は2月3日実施で、インターネット出願期間は2025年12月18日から2026年1月16日までです。加えて、2026年1月9日から2026年1月16日までに書類提出が必要です。この書類提出の前に、必ずインターネット出願を済ませておく必要があるため注意してください。

2月3日の適性検査はⅠからⅢまであり、Ⅰ・Ⅱは共同制作問題、Ⅲは独自問題が出題される予定です。2026年度の適性検査の点数は各100点で、適性検査ⅠとⅢの得点を各3倍、適性検査Ⅱの得点を2倍に換算します。報告書を720点満点で計算し、3.6で割って200点に換算します。総合成績を合計1000点満点とする仕組みです。

2025年度の入試倍率

2025年度の入試倍率は160名の募集人員に、応募人員が608名であったため、最終応募倍率は約3.8倍でした。2024年度は160名の募集人員に、応募人員が700名であったため、最終応募倍率は約4.4倍でした。なお、最終応募倍率は小数点第二位以下を四捨五入しています。

入試年度応募人員募集人員最終応募倍率
2025年度608名160名約3.8倍
2024年度700名160名約4.4倍

東京都立両国高等学校附属中学校における適性検査の出題傾向

東京都立両国高等学校附属中学校における適性検査の出題傾向

東京都立両国高等学校附属中学校の入試における出題傾向は以下のとおりです。

適性検査Ⅰは国語型

2025年度の大問はひとつで小問は三問でした。試験時間は45分です。文章を的確に読解する力や、論理的な記述力、表現力が問われます。読解文は、説明文や物語文、随筆文などさまざまなジャンルから出題。小問は三問と非常に少なく、どれも記述問題です。まとめる力説明する力が必要となります。

メインとなるのはラストの問題で、作文形式の記述です。出題された文章題から必要な情報を読み取って、自分の考えを400字以上440字以内でまとめます。

適性検査Ⅱは資料から必要な情報を読み取ることが必須

2025年度の大問は三つで、小問は六問でした。試験時間は45分です。適性検査Ⅰとは違い、ひとつの科目に関連する内容ではなく、科目を横断・融合した出題となっています。問題を見てまず目がいくのが資料のボリュームです。資料から情報を読み取る力が求められます。提示された課題について論理的に思考する力、表現力、処理能力などが必要です。

日常を切り口に出題される問題や、実験の問題などがあります。また、数の性質や図形の問題なども頻出です。ただ答えが出せればよいというわけではなく、考えた道筋を文章や式で提示できる能力が問われています。多くの資料から情報を読み解き、分析し、多角的にアプローチしていきます。

適性検査Ⅲは分析力・考察力が求められる

2025年度の大問は二つ、小問は七つでした。試験時間は45分です。適性検査Ⅱと同様、さまざまな科目に関連する問題となっています。課題を分析したり考察したりする力が求められる試験です

加えて、課題を数理的・幾何的に分析する力や、総合的に考察することも必要です。提示された条件を正しく理解し、計算を経て答えを求める力、数多くの条件を整理していく力が求められます

ポイント
  • 適性検査Ⅰでは論理的な記述力、表現力などの国語力が主に問われる
  • 適性検査Ⅱ、Ⅲではひとつの科目にとらわれず、課題を総合的に分析し、論理的に考える力が問われる

東京都立両国高等学校附属中学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

東京都立両国高等学校附属中学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

東京都立両国高等学校附属中学校に合格するためには、どういう勉強をするべきなのでしょうか。科目別に見ていきましょう。

国語の勉強法

国語にはどう取り組めばよいのでしょうか。

作文に対応できるようにしよう

国語型である適性検査Ⅰは小問が三つしかありません。つまり、一問あたりの配点が大きくなります。適性検査Ⅰの解答用紙を占めるのは、最後の作文です。当然配点も大きくなります。記述力・表現力を身につけて臨みましょう。

2025年度の作文問題では、作文を書く上での条件が三つ、きまりが七つ提示されました。合わせて十ある内容を踏まえて文章を書かなければなりません。条件は主に書く内容についてで、きまりは解答用紙の使い方です。きまりを守るには、作文用紙の使い方を改めて復習しておく必要があります

形式段落ごとに一マス空けるといった基本のルールが提示されているので、細かなルールまで復習しておきたいところです。「題名は書かない」といったこのテスト独自のルールもあるので、そこも守るようにしておきましょう。

作文は専門家に添削してもらおう

自分の作文の問題点を自力で把握するのは難しいです。どうしても見落としが出てきてしまいます。作文は塾の先生や家庭教師といったプロに添削してもらうとよいでしょう。

フィードバックされた内容を踏まえて、一度書き直すと効果的です。実践を繰り返すことで実力は定着します。

速読できるように

2025年度の適性検査Ⅰでは読解文が二つと、それらの文章を踏まえた会話文がひとつ出ました。いくら小問が三つしかないといっても、記述問題ばかりで作文問題も出題されるため、時間的な余裕はありません。素早く文章を読み込める力が必要です。

過去問を解く際に時間を計測して、時間配分のイメージをつかんでください。もし、作文を書ききれないようであれば、より速読のスキルを身につけるようにしましょう。そのためには記録が大切です。読書速度を分速で可視化し、向上を目指します。

両国高等学校附属中学校の国語対策
  • 作文は配点も大きいため、記述力・表現力を磨いておく
  • 作文は極力プロに添削してもらう
  • 時間配分のイメージをつかみ、素早く文章を読めるようにしておく

算数の勉強法

算数にはどう取り組めばよいのでしょうか。

数の性質や場合の数の問題に慣れておこう

適性検査は複合的な条件に重きを置く問題が多く、算数では数の性質や場合の数が出題されやすい単元だといえます。ぜひさまざまなパターンの問題に取り組んで慣れておくとよいでしょう。

図形の問題にも対応できるように

2025年度は図形の問題が出題されました。2023年度にも図形の問題が多く出ています。頻出なので、図形が苦手な子供は早めに取り組んでおきましょう。平面図形も立体図形も出題されます。

2023年度は適性検査Ⅱでロケット型のカードを作ったり、サイコロの代わりの立体を作ったりする問題が出ています。さらに、適性検査Ⅲでは、三角定規の問題が出題されました。どれも思考力を問われる問題が出ています。

図表・グラフを読み解けるようにしよう

適性検査Ⅱ・Ⅲでは、図表やグラフといった資料が数多く提示されます。複数の資料から情報を読み解き、複合的に判断できるように準備しましょう。適性検査に類似する問題をこなしてください。

問題文が長く、資料も多いため、慣れないうちは時間がかかってしまいますが、焦らずスピードアップと正確性の両立を目指しましょう。

両国高等学校附属中学校の算数対策
  • 数の性質や場合の数の問題に慣れておく
  • 平面図形や立体図形などの図形問題をこなし、思考力を養う
  • 図表・グラフの問題は慣れないうちは時間がかかるため、正確に素早く対応できる力を身につける

理科の勉強法

理科にはどう取り組めばよいのでしょうか。

資料の多い実験問題を解いていこう

理科的な要素がある問題で多いのは実験問題です。実験問題では段階的に実験が展開していくことが多く、さまざまな条件も提示されます。つまり、情報量が多いので、その問題に必要な情報がどれだったか戸惑ってしまいがちです。

しかし、そうした出題形式は、整理し、分析していく力を求めているからこそといえます。各実験の考え方の基本を押さえておくのはもちろんですが、適性検査ならではのボリュームある出題形式に慣れておきましょう。実験ごとの比較など、必要な情報を的確に読み取る力が欠かせません。

計算問題をスムーズに解けるようにしよう

実験問題では計算が必要になる場面が多くあります。加えて、理科と算数が融合している問題も頻出であるため、計算は必要です。45分の中で多い問題量をこなそうと思うと、計算がスピーディーに解ける必要があります。

計算はある程度数をこなさないと実力が身につきません。一日に取り組む量をあらかじめ決めておき、コツコツと積み重ねることで、十分な演習量を確保しましょう。

説明記述力を身につけよう

思考した内容は記述に上手くまとめなければなりません。どの問題でも解答用紙に大きくマスがとられています。私立中学校の入試で一般的に見られる長くても三行程度の記述問題とは違い、解答欄に六行分ぐらい用意されている問題もあります。六行あるからといって冗長な文章を書くことは求められていません。分析力・考察力が求められています。採点基準に合致する中身ある記述ができるようになりましょう。

そのためには分かりやすい文章を書かなければなりません。子供の書く文章をチェックしていると、主語と述語のつながりが曖昧になっているケースによく出会います。内容をせっかく理解できていても、採点者が読んだときに伝わる文章になっていなければ得点できません。

文章力はすぐには身につかないので、こまめにフィードバックを受けて、問題点をひとつずつ改善していくことをおすすめします。

両国高等学校附属中学校の理科対策
  • 実験問題では各実験の考え方の基本をおさえ、適性検査のボリューム感に慣れておく
  • コツコツと計算問題に取り組み、正確にスピーディーに正解を導けるようにする
  • 主語と述語のつながりを意識し、採点者に分かりやすい文章を書けるようにしておく

社会の勉強法

社会にはどう取り組めばよいのでしょうか。

知識より思考力が問われる出題形式に慣れておこう

社会というと、地理・歴史・公民の各分野の知識を問われる問題が多いイメージがあるかもしれません。しかし、適性検査で問われるのは思考力です。ある課題について文章や資料から具体像を把握して、論理的に記述する力が求められます。

身近な問題を切り口にしたものも

身近な問題を切り口にした内容も出題されています。2025年度はゴミをめぐる問題が出ています。衣服やペットボトルや紙についての循環利用率について考えるところから始まり、循環利用率を高めるための取り組みについて話が展開していきました。

こうした、社会を考えるための身近な問題がよく扱われます。文中や資料に解くためのヒントは揃っていますが、日頃から関心をもっておいたほうがよいでしょう。考えを広げる手がかりとなります。

両国高等学校附属中学校の社会対策
  • 文章や資料から具体像を把握し、論理的に記述できるようにしておく
  • 社会を考えるための問題に日頃から関心を持って生活する

試験時間である45分以内に解ききる練習を

試験時間である45分以内に解ききる練習を

適性検査Ⅰは国語型の内容、適性検査Ⅱ・Ⅲは科目を横断する問題が出題されます。特にⅢはオリジナル問題が出題予定なので注意して臨みましょう。

実際の試験時間で過去問を解きながら、自分の何が足りていないのかを把握するようにしましょう。スピードが不足している場合は、その原因を分析することが大切です。理解不足から来ているのか、計算力不足なのか、速読スキルが足りていないのか、作文や記述、論述の実力が十分でないからなのか、原因を突き止めます。原因がわかったら、ひとつひとつへの対処が必要です。

記述問題が得点できる内容になっているかのチェックは、専門家に任せましょう。模範解答を見て自分で採点するのは避けたほうがよいです。気づかないうちに要点をとりこぼした文章を書いていたり、そもそも相手に伝わる文章を書けていなかったりするケースは少なくありません。何度もフィードバックしてもらい、何度も書き直すことで初めて書き方がわかってきます。記述問題のやり直しは大変な作業ですが、その積み重ねが合格ラインに到達できる実力を養います。

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