• 2026年2月18日
  • 2026年2月17日

東京都立三鷹中等教育学校の受検対策。適性検査の出題傾向と勉強法

東京都立三鷹中等教育学校の受検対策。適性検査の出題傾向と勉強法

東京都立三鷹中等教育学校は探究活動や英語教育に注力し、人気を集めている都立校のひとつです。この記事では、東京都立三鷹中等教育学校を目指す家庭に向けて、出題傾向と勉強法を紹介します。

そもそも東京都立三鷹中等教育学校ってどんな学校?

そもそも東京都立三鷹中等教育学校ってどんな学校?

東京都立三鷹中等教育学校は、前身の東京都立三鷹高等学校の伝統を引き継ぎつつ、「思いやり・人間愛をもった社会的リーダーの育成」を基本理念として掲げている中高一貫校です。

社会の急速な変化やグローバル化に対応できるように、「多様な人々と協力し、受け身ではなく主体性をもって人生を切り拓いていく力と、問題を発見し、答えを生み出し、問題を解決し、新たな価値を創造していくための力」を育成している学校です。

六年間で磨く探究力と確かな進路実績

平素の授業に重きを置き、基礎・基本の定着化および応用力と発展力を身につけられるようにしています。課題を発見する探究学習では、「文化科学」「自然科学」「文化一般」という独自科目を設けていて、既存の教科を横断するようなカリキュラムを採用。「課題設定→情報収集→整理・分析→まとめ・表現」という探究のプロセスを六年間で五回経験することができます。三学期に発表会の場である「知の文化祭」も催されるため、前期課程の生徒は後期課程の生徒から学びを得ることが可能です。

加えて、国際化や多様性への尊重のために実践的な英語力を身につけられるようなカリキュラムとなっています。学校の行事にも注力していて、合唱祭、文化祭、体育祭は三大行事です。

進路実績としては、2025年3月を見ると国公立大学が60名(現役55名、既卒5名)となっています。私立大学は545名(現役470名、既卒75名)です。具体的な学校名を一部挙げると、京都大学3名(現役2名、既卒1名)、一橋大学10名(現役9名、既卒1名)、筑波大学2名(現役2名)、北海道大学2名(現役2名)、東北大学4名(現役4名)、早稲田大学56名(現役47名、既卒9名)、慶應義塾大学31名(現役26名、既卒5名)となっています。

東京都立三鷹中等教育学校の入試概要

東京都立三鷹中等教育学校の入試概要

東京都立三鷹中等教育学校の入試概要を見ていきましょう。

2026年度の入試

2026年度の検査日は2月3日です。インターネット出願の入力期間は2025年12月18日から2026年1月16日午後5時まで、書類提出期間は2026年1月9日から2026年1月16日までに設定されています。
インターネット出願および書類提出の手続きは、どちらか一方だけでは成立しないので注意が必要です。志願者は両方の手続きを必ず完了させなければなりません。インターネットに情報を入力した上で、書類を提出する必要があります。

なお、合否を決める上での配点は報告書720点、適性検査Ⅰ100点、適性検査Ⅱ100点のところを換算し、報告書200点、適性検査Ⅰ300点、適性検査Ⅱ500点です。つまり報告書200点と適性検査800点で総合成績は1000点の配点です。

2025年度の入試倍率

2025年度の募集人員は160名で応募人員は706名、最終応募倍率は約4.4倍でした。2024年度の募集人員は同じく160名、応募人員は769名、最終応募倍率は約4.8倍です。なお、最終応募倍率は小数点第二位以下を四捨五入しています。

入試年度応募人員募集人員最終応募倍率
2025年度706名160名約4.4倍
2024年度769名160名約4.8倍

東京都立三鷹中等教育学校における適性検査の出題傾向

東京都立三鷹中等教育学校における適性検査の出題傾向

東京都立三鷹中等教育学校の適性検査における出題傾向は以下のとおりです。

適性検査Ⅰは国語型の検査

適性検査Ⅰは試験時間45分で大問ひとつ小問三つの構成です。文章を深く読み取り、他者の心情を理解する力や、自分の考えを効果的に伝える力が問われます。また、筆者の意図を理解する力、読み取った内容と関連付けながら具体例を挙げて自分の考えや意見をまとめあげる力が必要です。

2025年度の適性検査Ⅰでは、文章1と文章2というふたつの物語文が出題されました。小問はそのふたつの文章の後に出題されています。小問一、二は記述問題、小問三は作文問題で字数指定は360字以上400字以内です。

適性検査Ⅱは教科横断型の検査

適性検査Ⅱは試験時間45分、大問三つ小問六つで構成されています。資料から情報を読み取ることが求められる問題ばかりです。課題についての思考力・判断力、論理的に考察・処理する力、的確に表現する力などが欠かせません。

2025年度は社会科見学が題材になっていて、スーパーマーケットでバーコードの仕組みを調べる問題や、お菓子の詰め放題での詰め方を考える問題など、数量の関係について思考する問題が出題されています。

他にはリサイクルセンターにおける循環利用について、複数の資料を照らし合わせながら考える問題や、シャボン玉に関する複数の実験問題などが出題されました。

ポイント
  • 適性検査Ⅰは国語型で、文章を深く読み取り、自分の考えを論理的に表現する力が求められる
  • 適性検査Ⅱは教科横断型で、資料を読み取り思考・判断する力が問われる

東京都立三鷹中等教育学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

東京都立三鷹中等教育学校に合格したい。どんな勉強が効果的?

東京都立三鷹中等教育学校に合格するためには、どういう勉強をするべきなのでしょうか。科目別に見ていきましょう。

国語の勉強法

国語にはどう取り組めばよいのでしょうか。

文章を読み取る力を

適性検査Ⅰでは複数の文章を読み込んだ上で問題を解き進めます。国語の読解力が必須です。文章を素早く読み、きちんと理解する力を身につけましょう。また、適性検査Ⅱでは国語型の文章問題こそ出ませんが、設問として長い会話文を読み込む必要があります。

適性検査Ⅰでは複数の文章を読んでから設問に移る流れであるため、読んだ内容が混ざってしまって混乱する子供もいます。そうならないよう、必要であれば先に問題に目を通しておくなど、対策をしておくとよいです。

記述力を身につけよう

基本的に適性検査Ⅰで出題されるのは作文も含めて記述問題ばかりです。字数指定、あるいは解答欄に合わせた記述など、あらゆるタイプの出題に対応できるようにしておきましょう。求められている情報を過不足なく落とし込む作業が欠かせません。

なお、2025年度は小問一の記述は二つあり合計30点、小問二は20点、小問三は50点でした。

作文問題の形式に対応できるように

作文問題は適性検査Ⅰの配点の半分を占めています。適性検査Ⅰは換算前の配点が100点、換算後の配点が300点なので、作文だけだと換算前の得点で50点、換算後の得点で150点です。つまり、作文で得点できるかどうかで大きく点数が変わってくるので、対策をしておきましょう。

作文では、いくつかきまりが提示されます。そのきまりは原稿用紙の使い方と類似するものがほとんどです。そのため、改めて原稿用紙の使い方を復習しておいてください。書く際にはすべてのきまりを守らなければならないので、読み落としのないようにしましょう。

過去問や問題集で作文を解いたら、必ずプロに添削してもらってください。そこで指摘されたポイントは必ず覚えるようにしてください。同じミスを繰り返してしまう子供は多いです。よりよい書き方を身につけることを目指してください。自分の文章になにが足りないのか知り改善していかなければ、合格ラインに達することはできません。

制限時間内に解くための速読を

国語型の検査である適性検査Ⅰだけではなく、適性検査Ⅱでも読解力は大切です。会話文形式で展開する問題文は文章量が多いため、スピーディーに読み進めないと解く時間を確保することができません。制限時間は適性検査ⅠもⅡも45分とけっして長くないため、時間内に読み終えるためには速読が欠かせません。

読むのが得意な子供以外、速読は練習する必要があります。自分の読む時間を毎回計測し、分速で算出してみましょう。段階を踏んでレベルアップを目指します。「50字ずつアップを目指す」など、目標を立ててください。

東京都立三鷹中等教育学校の国語対策
  • 複数の文章や長い会話文を素早く正確に読む読解力を身につける
  • 設問を先に確認するなど、情報を整理しながら読む工夫をする
  • 配点の高い作文で得点できるよう、原稿用紙の使い方と条件遵守を徹底する
  • 45分で解き切るために、読書速度を計測し段階的に速読力を高める

算数の勉強法

算数にはどう取り組めばよいのでしょうか。

図表に関連する出題

わかりやすく算数問題として出題されるよりも、理科や社会といった他の教科に関連する出題が多く見られます。問題文や提示された資料から解き方を読み取るような問題が多いです。たとえば、2025年度は循環利用率を計算する問題が出題されています。

考え方を説明する問題も

算数では考え方を説明するタイプの問題も出題されます。解答欄に収まる分量で読み手に伝わるようにまとめなければなりません。2025年度は一個の数字を表す四本の縦線の配列についてどんなパターンがあるかをすべて書き出したり、お菓子が容器にどのように入っているか、お菓子の詰め方と体積、金額などをまとめたりする作業量の多い問題が出ました。

ここ数年、適性検査Ⅱの解答欄の大半は広くとられていて、そのスペースいっぱいに解答を整理してまとめる問題が定番です。書き出す前に、どう書くかを一度頭の中で整理する習慣をつけましょう。思い付いたまま書き出すと、採点者に伝わらない書き方になってしまいかねません。

東京都立三鷹中等教育学校の算数対策
  • 理科・社会と関連した図表・資料問題に慣れておく
  • 考え方を整理して説明する記述力を身につける

理科の勉強法

理科にはどう取り組めばよいのでしょうか。

資料を比較し思考する問題

理科関連では、設問を読み、資料を比較することで解き方が見えてくるタイプの問題が出題されます。思考力を問われるタイプの問題です。問題文が長いため、情報の多さで思考を整理するのが大変ですが、書かれている内容一つひとつを切り分けながら解いていきましょう。

事象を説明する力が必要

理科関連でも記述問題がメインで出題されます。理科の事象を説明する文章を書くのは難しいものです。受検生の書く文章は、多くの場合、目的語が抜けていたり、主語と述語が食い違っていたりします。

過不足なく意味の伝わる文章を書けるよう訓練が必要となります。

何種類かの実験を行う問題が定番

適性検査では何種類か続けて実験を行う問題が定番です。複数の実験を行う様子をまとめて紹介してから問題に移るケースも多く、どれがどの実験だったか、混乱してしまいがちです。問題が尋ねているのがどの実験についてなのか、その都度、整理して解きましょう。

東京都立三鷹中等教育学校の理科対策
  • 資料を比較し、情報を整理しながら思考する力を身につける
  • 理科の事象を、主語・述語を明確にして説明する記述力を養う
  • 複数の実験問題では、どの実験について問われているか整理する習慣をつける

社会の勉強法

社会にはどう取り組めばよいのでしょうか。

テーマは多様なので対策は難しい

社会関連の問題はさまざまな切り口で展開しています。多くが教科書的なテーマではないため、出題されるテーマを予想して事前対策することは難しいです。

しかし、テーマ自体に慣れ親しんでいなくても、よく読み、思考することで解くことができます。問題文の中にヒントが隠されているので、それを探し当てながら解くようにしましょう。そのためには読む力、分析する力が欠かせません。

記述する力が大切

社会もまた記述問題が多く出ます。2025年度であれば、循環利用率に関連する内容を説明する問題が出題されました。具体的には、ペットボトルと紙の循環利用率の特徴の比較です。記述問題を解くにあたっては、読み手が納得できるような文章、つまり結論に至る背景が提示できなければなりません。要点を落とし込む力が必要です。

過去問や問題集を解くにあたって、記述問題の解答は、塾や家庭教師に添削してもらうようにしてください。自分では書けているつもりでも、要点をとりこぼしているケースは非常に多いです。また、文章の接続がおかしかったり、主語や目的語が不足していたりするケースもよくあります。

東京都立三鷹中等教育学校の社会対策
  • 知らない題材でも、丁寧に読んで分析する姿勢を身につける
  • 過去問の記述は必ず添削を受け、改善点を定着させる

適性検査らしい情報量の多さに挑める力をつけよう

適性検査らしい情報量の多さに挑める力をつけよう

東京都立三鷹中等教育学校の適性検査は情報量が多いです。設問を読み込み、資料を比較して確実に一問一問を解いていかなければなりません。

適性検査Ⅰでは読解力や記述力が試されます。国語型の試験でここ数年ずっと同じフォーマットを採用しているので、対策はしやすいです。過去問をやってみて、自分がどのぐらい解けるのか、時間内にすべての問題をこなせるのかを見極めるようにしてください。

特に作文問題は配点が高いので、確実に得点できるようにしたいところです。作文は書こうと思ってすぐ書けるようになるものではないので早めに対策しておきましょう。また、プロの添削を受けて自分の不足部分を早めに把握するようにしてください。毎回、フィードバックしてもらうことが大切です。

適性検査Ⅱでは、科目を横断してさまざまな問題が出題されます。長い問題文とボリュームある資料から必要な情報を拾い上げて、判断していく問題です。解答欄の広さを見ればわかるように、書く作業が多くなります。該当する答えを整理して列挙していく問題も多く、時間との戦いです。45分以内に解くための力を身につけましょう。スピーディーに読み込み処理する力が欠かせません。

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