中学受験の社会はいつから本腰を入れる?歴史や地理の覚え方

中学受験の社会はいつから本腰を入れる?歴史や地理の覚え方

中学受験で一番後回しにされるのが社会です。覚えてもまた忘れてしまい、六年生の後半に入っても知識の定着化ができていない子供は少なくありません。この記事では、中学受験の社会はいつから本腰を入れるべきかを紹介します。

中学受験の社会は暗記教科じゃないって本当?

中学受験の社会は暗記教科じゃないって本当?
中学受験において、「社会は暗記教科ではない」とよく言われます。実際、中学受験の社会の問題は暗記だけでは解くことができません

なぜなら、中学受験の社会における出題は横断的だからです。分野の枠を越えて知識をつなげながら、考えなければ答えが出せない問題がたくさんあります。問題文はボリュームがあり、読み込む力も必要です。

しかし、「暗記だけでは解けないこと」は「暗記は不要であること」を意味しません。知識を増やさなければ問題を解こうにも解きようがないためです。

中学受験の社会はいつから始める?

中学受験の社会はいつから始める?
中学受験の社会を始める時期としては、新五年生からであれば間に合います。ただし、余裕があるなら新四年生から取り組んだほうがよいです。

新四年生というのは大手中学受験塾では、小学三年生の二月からを指します。四年生の教科書は五年生や六年生ほど細かな内容を扱いません。しかし、概要をおさえておくことで、五年生六年生の内容がスムーズに入るような作りになっています。

受験勉強を始めたタイミングが遅い子供も中にはいるでしょう。よほど記憶力に自信のある子供以外は、遅くても新五年生の夏頃までには始めたいものです。手厚く家庭でフォローできるのなら、五年生の秋でもよいでしょう。その時期を過ぎると、出題範囲が広範で分野も多岐にわたるため、カバーしきれなくなってきます。実際には、六年生から取り組んで間に合ったケースもあります。しかし、六年生から追いつくことが可能な子供はごくわずかです。

六年生の夏休み後の社会の勉強の仕方って?

六年生の夏休み後の社会の勉強の仕方って?

六年生の夏期講習が終わって、どうやって社会を勉強していけばよいのかわからない子供も多いことでしょう。以下紹介します。

やってみよう、社会の過去問

過去問は早くて夏、一般的には秋から始めます。どのように進めていくべきなのでしょうか。

中学受験の社会は過去三年分を目安に

中学受験の社会の過去問をやってみるも点数がとれず、多くの子供が慌て始めるのが小学六年生の秋です。実際、中学受験の社会は、過去問をやり始める時期にはまだほとんど仕上がっていない状態の子供が大半。11月になっても「点数がとれない、どうしよう」と慌てふためいている家庭も珍しくありません。

ただし、慌てているからといって、古い過去問をやみくもに解くやり方は避けましょう。社会は時代を反映した問題が出る科目です。ほかの科目と違い、載っている情報もどんどん更新されていきます。そのため、古い年度の問題をやり込むことで、古い情報ばかりを蓄積してしまいかねないリスクがあるのです。社会の場合、だいたい過去三年分を目安にしてください。

先生に優先順位を教えてもらおう

過去三年分をやって点数がとれなければ、その結果を塾や家庭教師の先生にチェックしてもらいましょう。とにかく範囲が広いので、子供だけではどこから手をつけてよいのかわからないはずです。先生に分析してもらい、受験本番に間に合うよう、学びなおす単元の優先順位を決めてもらいます

社会にも捨て問はある

捨て問というと、算数のイメージが強いかもしれませんが、社会にも捨て問はあります。点数差をつけるために出題されてはいるものの、ほとんどの人がまず解けない問題です。捨て問でタイムロスしてしまっては、解ける問題も解けません。その学校の捨て問の傾向を知っておき、即座に判断できるようになりましょう

時事問題は他校の過去問も参考になる

なお、時事問題に関しては他の学校の過去問も参考になります。どんな問題が出ているのか、人気のトピックはなんなのかを知っておくとよいでしょう。

夏休み後はまとめ教材の周回から

夏休みが終わって、子供たちの多くはサピックスの「コアプラス」、四谷大塚の「四科のまとめ」や日能研の「メモリーチェック」をやり込みます。

過去問同様、あまりの出来の悪さに焦りを覚える子供は多いです。社会の問題集は周回が前提なので、一度解いて成績が悪かったからといって落ち込む必要はありません。ただし、現状の実力を正しく認識し、解きっ放しにしないようにしましょう。自分で「ぜんぶ覚えきった!」と思えるまで周回する姿勢が大切です。

なお、「まとめ教材」はあくまでまとめ教材であるため、完璧に仕上げて合格レベルに至れるのは基本的に中堅校までです。上位校以上に合格しようと思ったら、他のテキストや問題集を総ざらいする必要があります。それでも、まとめ教材から始めるのが、一番無駄がありません。自分がどの単元のあたりが苦手なのかを把握しましょう。

<社会>受験勉強のポイント
  • 過去問は過去三年分を目安にする
  • 単元の優先順位を定める
  • まとめ教材を何度も周回する

中学受験の社会。分野ごとにどう勉強すればよい?

中学受験の社会。分野ごとにどう勉強すればよい?

社会の勉強の仕方を分野ごとに見ていきましょう。

歴史の対策はどうすればよい?

中学受験の歴史は範囲も広く、覚え進めても、最初のほうから順番に忘れていってしまう子供が多くいます。そもそも、暗記自体の要領がつかめない子供もいます

そのため、覚えがよくないと感じたら一度教科書から離れてみるのもよいでしょう。教科書から離れて、大手出版社各社が出している歴史漫画を一度通しで読んでみます。巻数が多く大変かもしれませんが、ずっと机に向かって勉強するよりは楽しいはずです。

受験生は追いつめられれば追いつめられるほど、問題集一辺倒になる傾向があります。しかし、記憶を長く保つためにはインパクトが必要です。なにより歴史を流れで理解した上で、暗記すれば頭に入りやすくなります。たとえば年号を丸暗記するのは大変ですが、歴史的な出来事の流れを理解して、時系列を記憶するのはそこまで大変ではないでしょう。

問題集をやり込んで覚える場合は、ミスしたところを何度も見直してとりこぼしがないようにしましょう。ただし算数と違い、そのときスラスラ解けている問題でもあとから見直すと、すっかり頭から抜けてしまい再び解けなくなっていることも多いのが社会の怖いところです。期間をあけて何度も復習していく姿勢が大切です。

地理の対策はどうすればよい?

地理はまず日本地図をしっかりと頭に入れましょう。各県の位置や県庁所在地が曖昧なまま勉強を進めていくと、なかなか知識が定着化せずタイムロスが大きいです。都道府県を覚えるための知育玩具はたくさん出ていて、パズルやカードなどがあります。楽しく覚えられるのでぜひ挑戦してみましょう。

農業や工業、産業などの情報をその都度ひとつずつ覚えようとしても、なかなか記憶に残りません。県全体で「この県はこういう歴史があるから工業が盛んになった」「こういう土地があってこういう気候だからこの果物がよくとれる」とつなげながら覚えていく方法をおすすめします。大きな日本地図を作って自分で書き込んでいくのもよいでしょう。視覚化して家に貼って、毎日見るようにするだけでも効果があります。

架空の旅行を設定して話し合ってみるのもおすすめです。県名を書いたカードをひいて、そこに旅行に行く設定で、近隣の他県も回るとしたらどこか、どこを見て土産物は何を買うのかを話します。気温はどのぐらいだから服装はどうするか、どんな山や川があるか、なにを食べるのかなどを考えて発表するのです。回数を重ねるうちに知識が増えてきます。

公民の対策はどうすればよい?

公民を「小難しくてわからないもの」だと感じてしまう子供は多いです。しかし、政治の仕組みを知ることは今まさに自分が生きている社会を知ることでもあります。

公民は時事問題と結びつけながら取り組むと覚えやすいでしょう。今、起きている問題をどう解決すればよいのか考えるとき、多くは国会や法律と切り離すことはできません。

家庭で子供が時事問題について学んでいるときには、公民分野との関連性を意識した会話をしてみてください。たとえば、「どうしてこういう問題が起きたんだろう」「それは今の制度ではこうなっているからだよ」「どうやったらそれは変わるんだろう」「最終的には立法府である国会が動かなければいけないよ」といったような会話です。親子で話し合うことでよい学びの機会とするのがよいでしょう。

時事問題の対策はどうすればよい?

時事問題への関心の持ち方は子供によって最初は大きく違います。親が時事に強く関心を持っている家庭は、積極的に情報を得て、子供に伝えているケースが少なくありません。そうして興味を育んだ子供は、自分で新聞や書籍、テレビ、インターネットを通じて情報を得ています。
ただし、一般的には、中学受験を頑張っている子供は机に向かっている時間の比重が大きすぎて、時事にまでアンテナを張っていられないケースも多いです。

時事に興味を持ってこなかった子供の関心を引き出すのは難しいかもしれません。受験前、時事を集中的やる時期がくるので、そのタイミングを待ちましょう。時事の問題集は毎年11月ごろに発行されます。遅いと思うかもしれませんが、受験ぎりぎりまで待たないと旬のテーマを取りこぼしてしまいかねないためです。そのため、時事問題は冬の間にやります。それで間に合うのかと不安に思う家庭もあるでしょう。

しかし、他の分野より時事問題は子供たちの吸収は早い傾向にあります。自分たちが生きている今の話であるため、関心を持ちやすいのです。

単元 受験に向けた有効な覚え方
歴史 長く記憶を保つために歴史漫画などを使用してインパクトを与えて覚える
地理 日本地図を頭に入れて会話の中で物事を繋げて覚える
公民 時事問題の会話の中で公民分野との関連性を意識して覚える
時事問題 日ごろから関心を持ち受験対策は11月ごろから集中的に覚える

中学受験における社会の記述問題。どう対策すればよい?

中学受験における社会の記述問題。どう対策すればよい?
学校によっては、社会の問題の多くを記述問題が占めている場合もあります。どう対策すればよいのでしょう。

友達と問題を出し合うことで、用語だけではない知識を

社会の記述問題は国語とは違った難しさがあります。社会では特定のテーマについて、その背景や今後どうなるかを問う問題がよく出ます。用語だけ丸暗記しているタイプの子供だと、「なにを書けばよいのかさっぱりわからない」という事態に陥りかねません。社会を学ぶ際には用語を覚えることはもちろんですが、用語を説明できることが大切です。まずは、自身がその用語に関する問題を出題できるレベルを目指しましょう。友達と問題を出し合うのもよいでしょう。

文章の体裁を整えられるように

書いてある内容自体が合っていても、あまりに文章としてまとまりがなかったり砕け過ぎていたりすれば、減点されかねません。日頃から文章を書く練習をしておく必要があります。まずは社会の模範解答を見た際、「だいたい内容が一緒だからよし」とマルをつけて終わるのではなく、模範解答を読み上げてみましょう。音読することで文章のリズムや言葉選びが頭に残ります

先生にチェックしてもらおう

記述問題は先生にもできるだけ見てもらうとよいでしょう。解答をどう改善したらよいのかアドバイスしてもらってください。自分だけでやっていると、採点のポイントを見落としがちです。

中学受験の社会は受験本番前まで粘ろう

中学受験の社会は受験本番前まで粘ろう
中学受験の社会は範囲が広く、勉強するのは大変です。時間をかけて覚えても、どうしても抜けていってしまう知識があります。そのため、過去問を始める時期に合格ラインをとれなかったとしても、それ自体は当たり前です。問題はそこからどう追い上げていくかになります。サピックスの「コアプラス」、四谷大塚の「四科のまとめ」や日能研の「メモリーチェック」などのまとめ教材を周回し、基礎を固めた上で勉強していきましょう

歴史・地理・公民など分野ごとに学び方を工夫する必要があります。それと同時に分野の枠を超えて横断的に思考できるようにならないと、解けない問題も多いです。時事問題は問題集が発売される11月以降、特にしっかりとやり込みましょう。

過去問はあまり古すぎるものをやると、更新されていない情報を覚えてしまうリスクもあります。そのため、過去三年分ぐらいが目安です。ただし、時事問題は他校のものも含めてチェックしておくと、ここ数年の世の中の問題が見えてくることでしょう。

社会では記述問題もよく出ます。用語の背景や今後どうなると思うかを説明できるようにしましょう。また、記述は自己採点で終わらせるのではなく、塾や家庭教師の先生にも目を通してもらうとよいです。自分では正答だと思っていても、プロの目から見ると減点対象であることもよくあります。

まずは焦らず、基礎から順に不足している知識を定着化させていきましょう。


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